マリウポリ市当局、露軍の「審査」を通過しなかった約3000人の収容先を報告
アンドリュシチェンコ氏がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
アンドリュシチェンコ氏は、「フィルタリングを通過しなかった者、マリウポリ近郊のフィルター・キャンプで『好ましくない』と認定された者は皆、ドネツィク州オレニウカ町(2014年から被占領下)の元第52矯正収容所へと送られている。(中略)拘束環境はこうだ。牢屋や満杯。計画時の収容所の限界収容数は850人だったが、目撃者によれば、現在そこには最大3000人が拘束されている。主にマリウポリ市とマリウポリ地区からの者だ」と伝えた。
同氏はさらに、オレニウカのその収容所はウクライナの軍人用ではなく、軍人の親族、元治安機関職員、活動家、記者や、愛国的なタトゥーをしている、などのロシア側が単に疑いを抱いただけの人物が拘束されていると説明した。拘束期間は最短で36日だという。
加えて同氏は、「場所は人でいっぱいであり、横になることもできない。立ち続けるか、うずくまらねばならない。1日の水は、ボトル1本を10人で分ける。食べ物は毎日は出ない。トイレは1日1回。外へ出歩くことは認められていない。何時間もの尋問、拷問、殺害の脅しと、協力の強制が伴う。運が良ければ、36日で解放されるが、何らかの紙に署名を強制される。どんな紙かは、目撃者は説明できていない。ただし、『協力』に関するものだと推測できる」と説明した。
また同氏は、その収容所からも尋問の後に行方不明となる人がいることが多く観察されているとし、目撃者たちは、別の、より厳しい牢獄に移送されているのだろう、ドネツィク市にある(編集注:2014年拷問施設として利用されている)「イゾリャーツィヤ」かもしれない、と推測していると伝えた。
同氏は、「それが実質的にロシアが欧州の中心地に作り出した21世紀の真の強制収容所だと認めることができよう」と強調した。
同氏はさらに、オレニウカのその施設の敷地面積は1万4300平方米、その内居住空間となっているのは7000平方メートルだと説明した。