ロシア軍、ドニプロ市住宅街をミサイルで攻撃 住民3名死亡、5名負傷=ウクライナ各地被害
レズニチェンコ・ドニプロペトロウシク州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて報告した。
レズニチェンコ氏は、「ロシア軍は、夜間のドニプロをミサイルで攻撃した。住宅街が狙われた。現時点で、3名の死亡が判明している。内1名が児童だ…。さらに5名が負傷、内1名が12歳の少女だ」と伝えた。
ドニプロ市住宅街ミサイル攻撃の被害 写真:ミコラ・ムヤシコウ/ウクルインフォルム
同市では、60軒以上の民家と集合住宅や、市場、バス、乗用車、電線が損傷したという。
また、ウクライナ大統領府のティモシェンコ副長官は、テレグラム・チャンネルにて、9月28日のロシア軍の攻撃によりウクライナ全土での民間人犠牲者数は、死者9名、負傷者29名だと発表した。
発表によれば、地域別犠牲者は、ドニプロペトロウシク州の死者3名、負傷者16名、ドネツィク州の死者6名、負傷者4名、ザポリッジャ州の負傷者1名、ハルキウ州の負傷者8名だという。
その他、29日9時時点の各軍行政府の情報をもとにした報告書の概要以下のとおり。
ザポリッジャ州(南部):29日未明、敵は再びザポリッジャ市攻撃。ウクライナ軍防空部隊が同市と隣接2市に向かって放たれたミサイルを撃墜。少なくとも2発のザポリッジャ市への飛来を防いだ。
チェルニヒウ州(北部):28日、チェルニヒウ地区、ノウホロド=シヴェルシキー地区へと3回の砲撃確認。犠牲者・破壊なし。
スーミ州(北部):29日未明、ロシア軍は、クラスノピッリャを砲撃。高圧電線、民家2軒損傷。28日、セレディノ=ブダ共同体への砲撃あり。
ドニプロペトロウシク州(南部):ドニプロ市ミサイル攻撃の他、州内ニコポリ地区のニコポリ(産業インフラ損傷)とチェルヴォノフリホリウカ共同体(民家10軒、経済施設、自動車損傷)への多連装ロケットシステム「グラート」や榴弾砲への砲撃あり。28日夜、防空システムが州内で敵ミサイル4弾撃墜。他1弾が穀物加工企業に着弾。
ハルキウ州(東部):ロシア軍はクプヤンシク地区、ハルキウ地区、ボホドゥヒウ地区を砲撃。民家、経済施設が損傷し、火災が発生した。ロシアの占領から解放された領土では地雷除去が進められている。過去24時間で、国家非常事態庁の職員がハルキウ州で586個の爆発物を処理した。
ルハンシク州(東部):ウクライナ軍が敵の指揮所2か所、人員・武器・機材集積地点7か所、中継局1つ、電子戦システム3つ、弾薬庫2か所を攻撃した。ウクライナ軍は、ザイツェヴェ、マヨルシク、ザリーズネ、バフムーツィケ、オドラジウカ、ミコライウカ・ドルーハ、オゼリャニウカ、ペルヴォマイシケ、ポビェダ、ノヴォミハイリウカ、パウリウカ、ベズイメンネで敵攻撃を撃退。
ドネツィク州(東部):29日未明、ピスキー、ヴォージャネ、ペルヴォマイシケ、ネタイロヴェ近くで活発な戦闘継続。朝から、ソレダール周辺への砲撃、アウジーウカ中心部への大規模砲撃あり。
ミコライウ州(南部):29日未明、ミコライウ市へミサイル攻撃あり、暫定評価ではS-300。開けた場所へ着弾したことがわかっており、民間施設、特に、博物館と教育施設が損傷、犠牲者なし。ベレズネフヴァテ共同体が恒常的な砲撃を受けている。チェルヴォニー・ヤル、レペティハ、ベレズネフヴァテが攻撃を受けた。シローケ共同体ではシローケ郊外の農業企業、畑、道に着弾あり。犠牲者・破壊なし。
ヘルソン州(南部):状況は引き続き非常に困難、戦闘継続。ロシア軍はまたベリスラウ地区とヘルソン地区を砲撃した。また、アルハンヘリシケ、ミロリュビウカ、トヴェルドメドヴェへ砲撃あり。破壊が最も多く確認されているのは、ビーラ・クリニツャ。
その他の地域は相対的に平穏だった。