ウクライナ捜査機関、ポロシェンコ前大統領に国家反逆罪容疑を伝達
国家捜査局がウェブサイトにて公表した。
発表には、「ウクライナ第5大統領は、ロシア連邦幹部代表者をはじめとする複数人物との事前談合を通じて、テロ組織『LPR』と『DPR』の活動を幇助した容疑がかけられている」と書かれている。
さらに、国家捜査局は、保安庁(SBU)と協力して、一時的被占領地からの石炭の供給のための犯罪スキームの組織や、ウクライナ国民のグループを通じたテロ組織「LPR」「DPR」への総額約15億フリヴニャの資金供与の捜査を行っていると伝えた。
また、2021年9月から11月にかけて、同捜査にて、すでに元最高会議(国会)議員と元エネルギー相に対して容疑が伝達されているとも書かれている。
発表によれば、その2名は、武装集団支配地域で石炭を購入した疑いがかけられているとあり、その行為により、ウクライナのロシア連邦やテロ集団へのエネルギー依存を生み出していたという。
捜査は、ウクライナ刑法典第258−5条1項及び3項(テロへの資金供与)、第111条1項(国家反逆罪)、第258−3条1項(テロ組織の活動幇助)を根拠に行われているとのこと。
また、同日、SBUのアナトリー・ブリチュ捜査総局局長は、記者会見時に、ポロシェンコ氏は、南アフリカ共和国からの石炭供給契約を破棄し、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域代表者との間で石炭供給契約を結んだことで容疑をかけられていると発言した。
ブリチュ氏は、「当該人物(ポロシェンコ氏)は、2014〜2015年、ウクライナ大統領職に就いている際、自らの有す権限や、政権中央機関の特定幹部への影響行使手段を使うことで、南アフリカ共和国との間の極めて不可欠であった石炭供給のすでに存在した契約を破棄するための違法な方策をとった」と発言した。
同氏はまた、「それと同時に、ロシア連邦代表者の要求を受けて、同氏は、ウクライナの名で、ウクライナがコントロールしていない地域からの石炭供給契約への署名を組織した。それにより、ウクライナは、ロシア連邦と偽共和国の代表者へのエネルギー依存に陥った」と指摘した。
加えて同氏は、現在本捜査では3名に対して容疑が伝達されているとし、捜査は継続していると伝えた。