大型汚職容疑で起訴のウクライナ元国会議員に裁判所が勾留判決
ウクルインフォルム
ウクライナの大型の汚職犯罪に特化して裁判を行う高騰反汚職裁判所は20日、ドニプロ市長に対して2200万ユーロ(約32億円)の賄賂を渡そうとした元最高会議(国会)議員のマクシム・ミキタシ被告人に対して、未決囚予防措置として、2億6000万フリヴニャ(約10億6000万円)の保釈金支払いの可能性を含む勾留措置を下した。
ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ドゥバス予審判事は、ミキタシ被告人に対して、未決囚予防措置として2022年12月16日までの60日間の未決勾留を言い渡すとともに、2億6000万フリヴニャの保釈金も設定すると伝えた。
同時に、裁判所は、保釈金支払いの場合であっても、被疑者には、予審判事の許可なくキーウ州から移動する権利の剥奪、国外渡航用旅券の裁判所への提出、本事件の証言者との接触不許可、電子ブレスレット(GPS機能付)の装着という義務を課すと伝えた。
これに先立ち、10月18日、政権高官を中心とする大型汚職犯罪の捜査に特化する法執行機関「国家汚職対策局(NABU)」が、元最高会議議員で、国営「ウクルブド」社の元総裁であるマクシム・ミキタシ氏をフィラトウ・ドニプロ市長に対して2200万ユーロの賄賂を渡そうとした容疑で拘束したと発表していた。ミキタシ容疑者は、同賄賂により、ドニプロ市の地下鉄建設を請け負う機会を得ようとしていたという。
NABUの捜査管理を行う汚職犯罪に特化した活動を行う特別汚職対策検察(SAP)は、高等反汚職裁判所に対して、ミキタシ被告人の未決囚勾留措置として、2億フリヴニャの保釈金を設定した上での勾留を要請していた。
なお、ミキタシ氏は、2020年12月1日にも、NABUと特別汚職対策検察(SAP)により、8100万フリヴニャ以上の国家警護隊資金横領事件の一環での収賄容疑が伝達されている。同事件の裁判は現在も継続している。