中国スカイリゾン社、モトール・シーチ社の臨時株主総会開催を発表 総裁は否定
スカイライゾン社とMC-4社がモトール・シーチ社ウェブサイトに共同声明を「モトール・シーチ」と名付けられた非公式サイトに掲載した。
声明には、「ウクライナ現行法によれば、企業の全ての株主は、1年に少なくとも1回、そのような会合を開催しなければならない。(中略)最後の『モトール・シーチ』社株主総会が行われたのは、約4年前の2017年3月30日であり、これは株主の権利の深刻な侵害である」と書かれている。
また、中国のスカイライゾン社とMC-4社は、株主の権限を守るのは監査委員会であるが、現在の監査委員会の任期は2020年3月30日に終了していると指摘した。
その上で、声明には、監査委員会の任期が切れており、株主総会招集以外の権利は持たないが、同委員会は株主総会を開こうとしていないと指摘されており、近々、株主総会が開かれなければいけないと主張した。
なお、これに先立ち、スカイライゾン社とMC-4社は、モトール・シーチ社の臨時株主総会を招集すると発表していた。
これに対して、モトール・シーチ社のヴヤチェスラウ・ボホスラウ総裁は、同社公式ウェブサイトにて、それは同社乗っ取りの試みとみなすと発表していた。
2019年11月末、アイヴァラス・アブロマヴィチュス国営防衛企業(複合体)ウクルオボロンプロム社(当時)総裁は、中国スカイリゾン社はすでにモトール・シーチ社の株式を50%以上獲得していると発言していた。
しかし、モトール・シーチ社の売却に関しては、米国政権が反対を表明している。2019年8月、ジョン・ボルトン米大統領補佐官(当時)がキーウ(キエフ)訪問時、ウクライナのモトール・シーチ社の中国への売却の合意に関する最終的な決定はウクライナの主権的権利であると述べつつ、「私たちは、一般的に、中国側が、とりわけ米国で行っている、不正義かつ不公正な慣習についての警告と懸念を(ウクライナ政権側に)伝えた」と述べている。ボルトン氏は、その際、懸念の理由として、軍事技術の窃取を指摘している。