ウクライナ国境付近のロシア軍は大規模侵攻を行うには不十分な数=調査団体
ウクルインフォルム
ウクライナの国境近くに集結しているロシア軍の現在の数は、大規模侵攻を行うのに十分ではない。
20日、国際専門家グループ「インターナショナル・クライシス・グループ(ICG)」が発表した。
ICG発表には、2014、2015年にウクライナ東部で生じたような激しい戦闘が繰り返される蓋然性は、現在低いと書かれている。専門家たちは、「軍の数、配置は懸念を覚えさせるものの、進攻スキームとは合致していない」と指摘した。
ICGは、ロシアの軍の移動と攻撃的レトリックのあり得る理由として、ロシアがウクライナ東部の状況に対する不満を膨らませており、ウクライナが妥協するよう、同国に対して圧力をかけようとしているのではないか、との見方を示した。
発表には、ロシアは、国境への軍の集結と「市民を保護」するとのレトリックを組み合わせることで、ロシアが支える武装勢力が停戦解除で拘束を失い、戦術的有利を求めた時に、ウクライナが対応を再考することを期待しているのかもしれない、と書かれている。
なお、4月14日、ウクライナのタラン国防相は、現在ウクライナとの国境沿いに集結している遠征配備とロシア軍通常勢力の合計は、戦術大隊群56個、軍人11万人だと発言していた。
ゼレンシキー大統領は20日、国民に露軍の集結を報告しつつ、ウクライナは戦争を望まないが、侵攻を受けた場合に自らを守る準備はあると述べている。