露戦闘員、OSCE監視員の通行を98分制止=報告書
27日、SMMがスポット報告書にて伝えた。
報告には、「スタニツャ・ルハンシカ近くの橋にて、武装集団構成員がSMMチームによる非政府管理地域からの脱出を98分間制止した」と書かれている。
具体的には、10月27日10時41分、マーク・エテリングトンSMM副団長含むSMMチームが、スタニツャ・ルハンシカ近くの橋に付近にある、武装集団側の通過検問地点に到着。その際、副団長と他2名のSMM要員が車両から降りて、政府管理地域側通過検問地点の方角へ向かって進み始めた(編集注:スタニツャ・ルハンシカ通過検問地点は徒歩専用)。
すると、武装集団構成員がSMM要員の移動を制止し、彼らの名前、役職、国籍を述べるよう要請。SMMメンバーは、OSCEの身分証明書は提示したが、それ以外の情報を示すことは断ったという。SMM副団長と2名のSMM要員は、一度通行を認められたが、その後また他の武装集団構成員に制止され、彼らの荷物の検査を行わなければならないと言われたという。
報告書には、武装集団はSMM要員に対して、自身たちの指揮官からSMM要員の越境の意向について知らされていないため、「荷物を検査させる、あるいは彼らが外交官として外交旅券を提示してはじめて、通行しても良い」と述べたと書かれている。
その際、SMM要員はいずれの要求も履行を断ったとのこと。彼らは、前述の要求を履行することなく、98分間移動を制止された後で、通行が認められたと報告されている。
SMMは、本件に関連し、OSCE常設理事会の第1117決定にて、SMMがウクライナ全土を障害のないアクセスを得られることが明確に記されていることを喚起している。
SMMはまた、「効果的な監視、治安状況、停戦体制、兵器撤収、地雷除去、兵力・機器引き離しに関する報告を保障するためには、全域への制限のない、無条件のアクセスが決定的に重要である。さらに、SMMのマンデートに従い、SMMの移動の自由の制限や、マンデート履行の妨げとなる状況については、全て報告するよう指示されている」と説明した。