レズニコウ宇国防相、露宇和平協議につき「ウクライナは新しい同盟、フォーマットを模索すべき」
5日、レズニコウ国防相が政治討論番組「サヴィク・シュステルの表現の自由」出演時に発言した。
レズニコウ氏は、「ミンスク諸合意を理想的なものと思わないで欲しい。合意は存在し、それは私たちに遺産として渡されたものであり(編集注:前政権が同諸合意に署名したという意味)、それらは当時の状況下で署名されたものだ。しかし、私たちは、新しいフォーマット、新しい同盟を模索すべきである。そして、現在、米国が、オブザーバーとしての参加に反対しない、とするシグナルを出している。ドイツとフランスの代表者も反対しておらず、協議が行われている。私は、ポリティコやワシントンポストの報道が出た瞬間から、全ての不可欠な協議が全ての不可欠なレベルにおいて行われていることを明言する」と発言した。
同氏はまた、国境におけるロシア連邦側からの脅威は2014年から存在しているのであり、「ニュースではない」と述べつつ、同時に最近の世界的メディアの報道はウクライナにおける戦争に改めて注意を向けることになったと指摘した。さらに同氏は、ロシアとベラルーシが新しい統合強化合意文書に署名したことで、ウクライナの国境における脅威は増すばかりだとも発言した。
同時に同氏は、ウクライナ軍は、反撃・課題遂行の準備ができているとも述べた。
これに先立ち、10月31日、米ワシントンポスト紙がロシア軍がウクライナとの国境沿いに戦力と兵器を再び集結させていると報道。続けて、11月1日、米政治ニュースサイト「ポリティコ」は、ロシア軍のウクライナ国境近くの再集結を示すものとする衛星写真を公開していた。米政権は、ロシアによるウクライナ国境沿いの動きにつき、同盟国と協議を行っているとし、米国防省は情勢を注視していると発表している。
他方、11月1日、ウクライナ国防省情報総局は、ロシア軍の部隊・兵器の追加的投入は確認されていないと発表。2日、ウクライナ国防省は、2021年11月初頭時点のウクライナ国境付近及びロシア占領下クリミア・ドンバス一部地域に駐留するロシア軍兵力は約9万人だと発表した。また7日、ウクライナ大統領府は、米報道機関によるロシアがウクライナ国境付近に軍を再び集結させているとの報道につき、ウクライナはそのような集結を確認していないと発表している。