「私たちはNATOにいない。しかし、その道にはいる」=ゼレンシキー宇大統領

「私たちはNATOにいない。しかし、その道にはいる」=ゼレンシキー宇大統領

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ウクライナのゼレンシキー大統領は5日、ウクライナは、NATO加盟国でなくても効果を発揮する安全保障空間を必要していると発言した。

ゼレンシキー大統領が第26回アニュアル・エコノミスト・ガバメンタル・ラウンドテーブルへのスピーチの際に発言した

ゼレンシキー氏は、「安全保証を見てみよう。モスクワは、確実に守られている者に対して、侵攻をしたであろうか。私たちは今、ロシアがスウェーデンとフィンランドがNATOに加盟するという状況、その決定を受け入れたのを目にしている。モスクワは『入れば良い』と述べている。しかし、つい最近まで、ロシアからは、NATOは1997年ラインまで戻らなければいけないという声が聞こえていたのに」と発言した。

同氏は、これは集団安全保証が機能していることを証明しているものだとの見方を示した。

さらに同氏は、「確かにウクライナはNATOの中にいない。そして、私たちが、(NATO)加盟の道を進み始めるために呼びかけたら、加盟行動計画(MAP)の要請に対してさえ否定的な返事を受け取ることとなった。しかし、それは私たちにとって止まることの口実にはならない。私たちは、私たちがNATOの中にいなくても、効果的になり得る安全保証システム、安全保障空間を必要としているのだ」と発言した。

同氏は、主要な目的は、安全保障のグレーゾーンがなくなることだと発言した。

そして、ゼレンシキー氏は、「私たちはNATOの中にはいないが、しかし私たちはその道にはいる(We are not in NATO, but we are on this path)。そして、確実さが必要だ。今確実さが要る。侵略を看過しないようにするには、何をすべきだろうか。始まってしまった侵略を速やかに止めるには何をすべきだろうか。私たちは、これに回答を出したいのであり、現在パートナーたち、保証国となり得る国々と作業をしている。そのようなシステムが今あったのであれば、この戦争は生じていなかったであろう」との見方を示した。

同氏はまた、ウクライナが武器、侵略国への制裁、速やかな侵略国孤立、侵略国と関連する全ての人物の資産接収というサポートを保証を通じて受け取っていたら、現在ウクライナは欧州における第二次世界大戦後最も恐ろしい戦争の犠牲者にはなっていなかったであろうと発言した。

その上で、同氏は、「私たちは、それが今後決して繰り返されることのないようにあらゆることを行わねばならない。それが主要な課題だ」と強調した。

これに先立ち、イェルマーク宇大統領府長官は6月29日、NATOパブリック・フォーラムでのスピーチの際に、ウクライナはNATOの「オープンドア」幻想には満足していないが、NATO完全加盟の道を外れることもないと発言していた

写真:大統領府


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