ウクライナで露軍を効果的に抑制するには、遠距離ロケットシステムが少なくとも50台必要=宇国防相
レズニコウ国防相が、アトランティック・カウンシル主催のディスカッションの際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が発言した。
レズニコウ氏は、ウクライナ軍がハイマースを8台利用しただけで、敵の指揮所と弾薬庫を約30か所破壊することができたと述べ、それによりロシア軍の侵攻速度は著しく低下し、敵の火砲砲撃の烈度も著しく下がったと伝えた。
そして、同氏は、「つまり、それは機能しているというわけだ。ハイマースと多連装ロケットシステム、特にM270につき、私たちのパートナーたちに感謝している。私たちの前線が2500キロメートルに及ぶという事実を考慮すると、効果的に敵を抑制するには、私たちには、そのようなシステムが少なくとも50台は必要である。あなた方は、バルセロナからワルシャワまでの距離を想像してみると良い(編集注:両都市間が2500キロメートルあるとの意)」と発言した。
同氏はさらに、効果的な反攻のためには、ウクライナはさらにそれらシステムが100台は必要だとし、「それで戦場の状況を決定的に変えることが可能となる」と強調した。
加えて同氏は、ウクライナ軍の高精度の砲撃を受けてから、ロシア軍は対象物を隠し始めているとし、そのためウクライナは、それらを攻撃するために、さらに遠距離となる100〜150キロメートル以上の射程のミサイルが必要であると説明した。
同氏は、「遠距離のシステムにより、私たちは、兵站を完全に破壊し、ロシア軍の支援を素早く断つことが可能となる」と発言した。
なお、19日、バイデン米政権は19日、高機動ロケットシステム「ハイマース」の追加提供を含む、ウクライナに対する新たな安全保障支援パッケージの採択の発表準備を進めていると発表していた。
また、18日には、レズニコウ国防相とザルジュニー軍総司令官が、それぞれ米国のオースティン国防長官とミリー統合参謀本部議長と電話会談を行ったと発表していた。
20日には、通称「ラムシュタイン」と呼ばれるウクライナ防衛コンタクト・グループの第4回会合(オンライン)が開催される。