「ザポリッジャ原発のウクライナ管理下への返還、IAEAのアクセス確保はすぐできる」=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージの際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「もちろん、私たちは、世界がザポリッジャ原発の状況の詳細を把握できるよう、あらゆることを行っている。特に、今日はそれを詳細にバイデン米大統領と話した。彼には、理解、そして原発をウクライナの然るべきコントロール下へと戻し、国際原子力機関(IAEA)の速やかなアクセス確保の必要への完全な支持につき感謝している」と発言した。
その際、同氏は、ロシア軍が取り返しのつかない状況を作り出す前であれば、ウクライナへの原発のコントロール返還やIAEAのアクセスは数日で実現できることだとの見方を示した。そして、「それは後で行うより今行う方が簡単だ」とし、遅れてしまえば風が欧州へ放射線汚染をばら撒き始めてしまうリスクがあると指摘した。
その他、同氏は、バイデン米大統領との電話会談は概して非常に建設的で肯定的だったとし、会談時間はかなり長く、結果を生むものだったと伝えた。同氏は、ウクライナと自由の防衛のために極めて重要な意味を持つ全ての問題を協議したとし、「私は、大統領と米国の全ての人々に、ウクライナへの防衛支援、財政サポートでの実感できるリーダーシップにつき謝意を伝えた。昨日、バイデン大統領は、60億ドル規模のパッケージを支持した。30億は防衛支援、30億は世銀を通じた財政支援だ」と報告した。
同時に同氏は、今回米国が軍事支援に地対空ミサイルシステム「ナサムス(NASAMS)」を加えたことにつき特に謝意を伝えたと述べ、「ウクライナがナサムスを受け取ったら、私たちは、ロシアのミサイルテロを本当に克服できるようになる」と強調した。
さらに同氏は、25日には、キーウを訪問いたディ・マイオ・イタリア外相とも会談したと伝え、イタリア国民、イタリア大統領、そして個別にドラギ伊首相に、統一欧州防衛における原則的立場を示したことにつき謝意を表明した。
同氏は、イタリア外相とは、二国間の協力拡大とイタリアのエネルギー分野をはじめとする安全保障の強化の経験につき協議したと伝えた。
写真:大統領府