「時間はロシアの武器であり続けている」=ゼレンシキー宇大統領、防衛支援会合参加国に向けて支援加速を呼びかけ
ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は20日、ウクライナ防衛問題コンタクトグループ(ラムシュタイン会議)会合の参加国に対して、時間の経過はロシアにとって有利であり、パートナー国に対してウクライナへの武器供給の決定を急ぐよう要請した。
独ラムシュタインで開催された第8回ウクライナ防衛問題コンタクトグループ(ラムシュタイン会議)会合の際にオンラインで演説を行った。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ゼレンシキー氏は、会合出席者を「勝利の立役者連合」だと述べ、ロシアとの戦いにおけるウクライナへの支援につき謝意を述べつつ、同時に「100の感謝は、100の戦車を意味しない」とし、100の言葉では、ロシアの火砲やミサイルには立ち向かえない、火砲やミサイルからこそウクライナの一般人を守らなければならないのだと発言した。
同氏はその際、時間要因を強調し、「私たちは多くの時間を有しているだろうか? 否。テロは、議論のための時間を与えない。(中略)時間はロシアの武器であり続けている。私たちは急がねばならない」と強調した。
また同氏は、会議参加者たちは自分の子供たちのためにロシアが押し付けようしている世界秩序を望んでいないだろうと述べた。さらに同氏は、ロシアは「憎悪が世界で最も強い」ことを証明しようと、自らの戦力を集結させていると指摘した。そして、「そのためあなた方と私は、急がねばならないのだ。悪と憎悪は常に負けるべきだ。クレムリンは、敗北を喫せねばならない」と伝えた。
その他同氏は、今日の会合に集まった人たちは、会合を「戦車のラムシュタイン」と名付けることができると指摘した。そして、提供する数について言い争うのではなく、戦車の供給を可能とし、ロシアの悪に終止符を打つことが重要だと強調した。
さらに同氏は、ウクライナに対して長射程ミサイルの提供も要請した。
なお、ゼレンシキー大統領がラムシュタインの会合で演説を行うのは今回が初めて。