ゼレンシキー宇大統領、「安全の保証なき停戦」の危険性を警告
ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は7日、ロシアは安全が保証されないままの停戦をさらなるウクライナ領占領への準備のために利用するだろうと警告した。
ゼレンシキー大統領がブダペストで開催された欧州政治共同体首脳会議への出席後の記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
そしてゼレンシキー氏は、安全の保証のない停戦を、ロシアはさらなるウクライナ領の占領へ向けた準備のために利用するだろうとした上で、「2014年に私たちのクリミアとドンバスの一部が占領された時に停戦があったことを覚えているだろう。それは、全面侵攻の準備と化して終わった。それが物語っているのは、ウクライナのための安全の保証のない停戦とは、私たちの国の占領と私たちの独立と主権の破壊への準備が継続するということだ」と発言した。
さらに同氏は、現在他国の首脳の中には、ウクライナのための保証の一切ないままに停戦が必要だとする「危険なレトリック」が現れていると指摘した。
その際同氏は、「単なる停戦。それは、ここ(編集注:ブダペストでの首脳会議)のいくつかの首脳や、ブラジルや中国から聞くことのできるモデルである。大切なのは、私たちがそれをロシアからも確実に聞いていることである。それは、ロシア連邦にとっての素晴らしいモデルである」と発言した。
その他同氏は、2014年の停戦の開始の後、(編集注:ミンスク諸合意に従うと)その次のステップは戦争を終わらせることではなく、少なくとも被拘束者を交換することだったが、それすら実現しなかったと喚起した。そして同氏は、「人々は牢屋の中ですでに10年過ごしている」と指摘した。
さらに同氏は、然るべき安全の保証のない停戦についての話は、専門的でない無責任なものだと形容し、「明確な計画があるべきだ」と強調した。
写真:大統領府