ウクライナのNATO加盟なくして平和に近付くことはできない=独専門家
ランゲ氏がウクルインフォルムにコメントした。
ランゲ氏は、「私は、ゼレンシキー大統領は正しいと思う。彼は最近再び、NATO加盟は平和の一部だとし、なぜならNATO加盟だけがプーチンに、ウクライナ全土を支配するという彼の目的が達成できないことを悟らせるからだと強調した」と発言した。
また同氏は、ドイツの人々が、ウクライナをNATOの中に見たくないという立場を維持している限り、平和に近付くことは不可能だと訴えた。
そして同氏は、ウクライナのEU加盟もまた、ウクライナがどのように変わっていくかだけでなく、ウクライナがどれだけ安全になるかにも左右されるものだと指摘した。同氏は、EU加盟への道における進展は、安全のあるという条件下でのみ可能だと述べ、またウクライナが必要としている投資も、安全があってはじめて入ってくるものだと発言した。
その上で同氏は、「そして安全は、NATO加盟によってのみ可能なのだ。他の出口はない」と強調した。
その他同氏は、迅速な戦争終結に関する「トランプ計画」に言及し、その計画に関する様々な噂が流れているが、しかし、トランプ氏が大統領になってから何をするかについて私たちは知らないのだと指摘した。
そして同氏は、「私は、ウラジーミル・プーチンを本当に止めるようなものは何も目にしていない。よって、トランプ氏が今話していることが本当に機能すると考える根拠は全くないのだ」と発言した。
ドイツ政府の行動に関して、同氏は、最近のショルツ独首相によるプーチン氏に対する電話について懐疑的な見方を示した。
その際ランゲ氏は、「私は、最近の電話は、パートナーたちからの苛立ちを除き、何ももたらさなかったという印象を抱いている」と述べ、プーチンへの電話もキーウへの訪問も、ショルツ氏によるドイツの選挙前キャンペーンの一部かもしれないと推測した。
記者が、ウクライナの西部の国境から70キロメートル幅の地帯を作り、そこでパートナー国が自らの防空システムでウクライナの領空を守るという、今年のはじめのランゲ氏のアイデアは、どうして発展しなかったのか、と質問すると、ランゲ氏は、いくつかの国はそれを行う準備があるが、他の国はそれを全く望んでいないと説明した。
同氏は、「もし無人機やミサイルや弾頭による最近の攻撃を見れば、ウクライナの外から撃墜できるかもしれないものが多くある。私個人は、どうして私たちがそれを行っていないのかわからない…。私は、それが行われるように働きかけを続けていく」と発言した。
その際同氏は、常に提案を繰り返し続ける必要があるとし、ある時、「正しい方向への動きが生じる」瞬間があるのだが、しかし、残念ながら、常にそれは非常に緩慢かつ過度に遅れて生じるものだと指摘した。
その他、ミュンヘン安全保障会議のメンバーでもあるランゲ氏は、ストルテンベルグ前NATO事務総長が同会議の次期トップとなったことを歓迎した。
そして同氏は、「私は、ウクライナに関しては少なくとも、イェンス・ストルテンベルグ氏は単に明確な立場を有しているだけでなく、多くの進展を実現してきた人物だ。彼がミュンヘン懐疑でウクライナとウクライナ支援のために非常に熱心に活動していくことは少なくとも期待できるし、それは良いことだ」と発言した。