ウクライナは将来NATOに加盟すべきだが、今予定を立てるのは時期尚早=NATO事務総長
ルッテNATO事務総長がブリュッセルでの欧州議会外務委員会会合でのスピーチの際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ルッテ氏は、「安全の保証に関しては、私たちは一歩ずつ進まねばならない。何よりも、ウクライナが和平交渉に進む際に、同国が力の立場にあることを確信せねばならない。そして、それは私たちが現在行うことのできることだ。私たちに関しては、ウクライナは将来NATO加盟国とならねばならない。それは、私たちがウクライナに約束したことである」と発言した。
また同氏は、NATO加盟国は現在、ウクライナと多くの加盟国との間の二国間安全保障条約の締結などを通じて、そのような将来のウクライナのNATO加盟のための「橋をかけているところ」だと指摘した。そして同氏は、その作業の一部として、400億ユーロの貢献と独ヴィスバーデンで数週間前に活動を開始した、ウクライナのための訓練と支援を調整するNATO司令部の創設を挙げ、これら全てが現在起きていることだと発言した。
加えて同氏は、「和平交渉がいつ始まろうとも、前に進むためには、ロシアに、そのような協議の後にはウクライナを再び攻撃することができなくなることを理解させなければいけない。その交渉の一部は、ウクライナとNATOの関係の次元で前進する、望ましくはNATOの中に入る、確実な道でなければならない。しかし、私は、現時点で確実な予定表を組むことは時期尚早であると思っている。それは、私たちが米国の次期政権とそのことについて協議せねばならないという観点からもそうだ」と発言した。
その際同氏は、ウクライナ・NATO関係におけるその段階、その項目を可能な限り迅速に達成することができることへの期待を表明した。
同氏は、「私たちがウクライナのための将来の安全の保証について話す機会を得るとなれば、それは、私たちが交渉を始めたということ、私たちが次の局面へと進んでいることを意味することになる。現時点では、ウクライナがそのような立場にないことは明白である。彼らは、現時点では、力の立場から交渉を行うことができない(編集注:戦場で不利な状況にあるという意味)。そして、私たちは、紛争の軌道を変えて、彼らがそのような力の立場を得られるようにするために、より多くのことを行わねばならないのだ」と強調した。