【国連安保理】露はまだドンバスで戦争を継続、OSCEの監視を妨害=ウクライナ外務次官
ウクルインフォルム
セルヒー・キスリツャ外務次官は、ロシア大統領府は引き続きドンバス地方の軍事行動激化戦略を継続しており、自らが担うミンスク諸合意の義務を著しく違反し続けていると指摘した。
18日、国連安保理におけるウクライナ問題会合の際に、キスリツャ外務次官が発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
次官は、前日のロシア占領軍からの攻撃に言及し「デバリツェヴェの悲劇から5年が経過した今日(18日)、実施された進攻は、特別にシニカルなものだ。ウクライナ軍は、ロシア占領軍がミンスク諸合意にて禁止される兵器を使用して行なった進攻に対して、自衛権を行使して、適切な反撃を実施した」と発言した。
キスリツャ次官は、ウクライナの政権幹部による「戦争終結、合意遵守への支持は不変であり、同時に、軍事侵略行為に対する反撃への決断力も不変である」と指摘した。
その上で、同次官は2019年12月9日のパリでのノルマンディ4国(独仏宇露)首脳会談時に停戦について合意したにもかかわらず、過去2か月間でウクライナ側の配置地点に対して、400回以上の攻撃が行なわれており、2020年に入ってからウクライナ軍人13名が死亡、約60名が負傷したことを伝えた。
更に同次官は、「誰か、これを『凍結した紛争』と呼べるであろうか?あるいは、もしかしたら、低烈度の紛争であろうか?いや、これは戦争である。欧州にて唯一継続している戦争である。ロシア軍とその傭兵が展開する完全な形での戦争である」と強調した。
加えて次官は、「正にそれが故に、欧州安保協力機構(OSCE)特別監視団(SMM)が、以前同様、移動を制限され、ロシア・ウクライナ間国境への然るべきアクセスが排除されているのだ」と指摘した。