米議事堂襲撃事件へのロシア軍情報機関の関与疑惑=米研究所

米議事堂襲撃事件へのロシア軍情報機関の関与疑惑=米研究所

ウクルインフォルム
米国のグローバル脅威・民主主義分析研究所(IGTDS)(デラウェア州)は、1月6日のトランプ米大統領支持勢力による連邦議会議事堂襲撃事件に、ロシア軍事情報機関の関わる人物が参加していた可能性があると指摘した。

IGTDSが記事「議事堂襲撃へのロシアの関与」を公開した

記事には、「ロシア軍事情機関と関係のある好戦的なグループが、ドナルド・トランプ支持者が組織した騒動の際の米議事堂の暴力的包囲に加わっていた可能性がある。オープンソースの写真・動画の分析は、これまでに米連邦機関へ大規模サイバー攻撃に加わっていた可能性のあるロシア軍事情報機関が、最近のワシントンの出来事にも介入していたことを示している」と書かれている。

IGTDSは、議事堂襲撃の際に用いられた戦術がフランスの「黄色いベスト運動」や、(スペイン)カタロニアの独立支持者の抗議の際のロシア人が用いていたものを喚起させるものだと指摘。具体的には、抗議をより過激化させることを目的に、騒動の際の抗議者の中に攻撃的な人物を潜り込ませたり、各機関占拠を支援したりすることを指していると説明した。さらに、今回の米議事堂襲撃はまた、2014年のウクライナ南部クリミアの議会や東部の政府関係庁舎の占拠において、ロシア特殊部隊が投入された際の戦術も喚起させると指摘している。

IGTDSは、ロシアのクレムリン(大統領府)は、国外からの影響力行使のために抗議や大規模騒動を利用していると指摘し、ロシア特殊機関代表者を抗議運動内部に入り込ませたり、「武闘派」を作り出したり、(フランスでの行われたように)扇動に参加したり、陰謀論を拡散したり、抗議運動内の影響力ある人物を採用したりする手段にて目的を実現していると説明した。

記事では、2016年には、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)の戦闘員が地元のナショナリストのふりをして、モンテネグロのクーデター未遂に参加していたこと、2017年には、ロシア代表者がスペイン・カタロニアの独立支持者との間で、カタロニアに数千の戦闘員を投入したり、財政支援をしたりする協議を行なっていたことが喚起されている。

今回の米議事堂襲撃については、ロシアの戦闘員グループがとりわけ組織面での機能を担い、抗議者たちをより積極的に行動するよう促していたと指摘されている。その証拠の一つとして、議事堂襲撃の際の動画で、ロシア語にて「もっと大胆に、もっと大胆に!」(Смелее, смелее!)との声が聞こえる場面が紹介されている。

IGTDSはまた、動画にて襲撃参加者の一人が、ロシア語で「もっと速く、もっと速く!」(Быстрее, быстрее!)と叫んでいる場面も確認できると指摘した。

その上で、同研究所は、「私たちは、議事堂侵入により、議会のコンピューターネットワークの信頼を落とすとともに、文書のリークをもたらした可能性がある。ナンシー・ペロシ下院議長オフィスの占拠、彼女のデスクからの書簡と文書が盗まれている。また、議会内部の通信傍受用機器が設置された可能性も大きい」と指摘した。

さらに、研究所は、今回の襲撃の様子は、ロシア軍事情報機関とつながりのある報道機関により積極的に拡散されており、その際、米国民主主義が粉砕したという言説が主張されていたことに注意を向けた。

記事には、「米国の抗議、議事堂襲撃へのロシアの関与は、国家テロリズムとみなせるものであり、9月11日のテロと似通ったものである。その点から、ロシアをテロ支援国家とみなすこと、ロシア経済に対するより強固な制裁の発動、国外からの攻撃を受けた米国の国際イメージの回復が、新しいホワイトハウス体制にとっての優先課題となる」と書かれている。


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