ウクライナ国会、国際社会に対してロシアへの圧力強化呼びかけ 東部情勢激化受け
最高会議臨時会議にて、決議第5312『ロシア・ウクライナ武力紛争激化』が賛成308票で採択された(過半数は226)。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
決議には、「今年の初めから、ロシア連邦武装集団側からの砲撃と武力挑発の著しい増加が観察されている。(中略)最近の際立った出来事は、2021年3月26日のロシア占領軍による、自治体シュミーのウクライナ軍配置地点への大規模な砲撃であった。たった1日で、ロシアの兵器により4名のウクライナ軍人が死亡、1名が負傷した」と強調されている。
ウクライナ最高会議議員は、ロシアに対して、「戦闘行為を速やかに停止し、停戦体制を一貫して遵守し、自らの国際義務を完全に履行し、ウクライナから自国軍、傭兵、(ロシア)自ら率い、保障し、資金を提供している武装集団、兵器・機器を撤収し、ウクライナにその国際的に認められた国境の完全なコントロールを戻すことを要求する」と伝えた。
また、議員は、各国議会や国際議員総会に対して、ロシア連邦による、最近の紛争激化を含む対ウクライナ侵略政策を非難するよう要請し、また国際社会全体に対しては、「侵略停止、外国軍と兵器のウクライナ領からの撤退、国際的に認められた国境内でのウクライナの主権・領土一体性の完全な回復を目的として、ロシア連邦に対して国際政治的・経済的圧力を継続・強化する」ことを要請した。
さらに最高会議は、国際機関・国際司法機構に対して、ロシアの対ウクライナ侵略の際の、戦争犯罪や人道に対する罪といった、国際法の深刻な違反事例の捜査を行うため、あらゆる可能な方策をとるよう呼びかけた。
今回の決議は、各国政府・議会、国際機関・同議員総会宛に送られるとのこと。
また、同日、最高会議臨時会議にて、3月26日、ウクライナ東部にて死亡した4名のウクライナ軍人のために1分間の黙祷が行われた。