【ケルチ海峡沖艦船拿捕事件】ロシア、国際裁判所はウクライナの提訴を審理できないと主張

【ケルチ海峡沖艦船拿捕事件】ロシア、国際裁判所はウクライナの提訴を審理できないと主張

ウクルインフォルム
国際海洋法条約(UNCLOS)に基づくオランダ・ハーグの仲裁裁判所にて11日、2018年11月のケルチ海峡沖におけるロシア連邦によるウクライナ海軍艦船拿捕事件に関するウクライナ対ロシアの国際裁判の公聴会が始まった。同日、ロシア側は、同裁判所はウクライナの提訴を審理する管轄権がないと主張した。

ドミトリー・ロバチュ・ロシア外務省特任大使が公聴会でロシアの立場を述べる口頭弁論を行った。ウクルインフォルムのハーグ特派員が伝えた。

ロバチュ氏は、「ウクライナ側の要求は、同国際仲裁裁判所の管轄権の枠を出ている」と主張した。

なお、コロナウイルスの影響により、平和宮殿内の公聴会は、オンラインとオフラインを織り交ぜたハイブリッド方式で行われている。ロシア代表団は、全員法廷に出廷している。同時に、公聴会はオンラインで視聴できるようになっているが、公開されるのは、双方の口頭弁論の冒頭部分だけとなっている。

なお、公聴会は16日まで行われる。11日のロシア連邦による第1回口頭弁論の後、12日には同様にウクライナ側は弁論を行う。14、15日には、両国が第2回目の弁論を行う。16日には、何らかの必要が生じた場合の予備日となる。

本件は、2018年11月25日、被占領下ウクライナ領クリミア近くのケルチ海峡沖にて、ロシア治安機関がウクライナ海軍艦船3隻を攻撃、24名の軍人とともにだ捕した事件の裁判。これら3隻の艦船は、オデーサ港からアゾフ海のマリウポリ港へ向かうところだった。

2019年5月25日、国際海洋法裁判所(ITLOS)は、ウクライナ対ロシアの案件における暫定方策として、ロシアに対して、同国がケルチ海峡沖で拘束・だ捕した24名の海軍軍人と艦船を速やかに解放し、ウクライナへ戻すことを命令。これに対して、ロシアは、同判決の効力を認めないとし、ロシアのウクライナ海軍軍人に関する立場は変わらないと発表したが、その後、2019年9月7日、ウクライナとロシアの間で、被拘束者交換が行われ、ウクライナにロシアにて違法に断罪されていた政治囚11名とともに、24名の海軍軍人が帰還している。


Let’s get started read our news at facebook messenger > > > Click here for subscribe

トピック

ウクルインフォルム

インターネット上の全ての掲載物の引用・使用に際しては、検索システムに対してオープンであり、ukrinform.jpの第一段落より上部へのハイパーリンクが義務付けてられています。また、外国報道機関の記事の翻訳を引用する場合は、ukrinform.jp及びその外国報道機関のウェブサイトにハイパーリンクを貼り付ける場合のみ可能です。「宣伝」のマークあるいは免責事項のある記事については、該当記事は1996年7月3日付第270/96-BPウクライナ法「宣伝」法第9条3項及び2023年3月31日付第2849ー9ウクライナ法「メディア」の該当部分に従った上で、合意/会計を根拠に掲載されています。

© 2015-2024 Ukrinform. All rights reserved.

Website design Studio Laconica

詳細検索詳細検索を隠す
期間別:
-