ゼレンシキー大統領、ドゥダ・ポーランド大統領とノルド・ストリーム2とベラルーシ国境の状況を協議
ウクライナ大統領府広報室が伝えた。
発表によれば、両首脳は、「ノルド・ストリーム2」プロジェクトへの対策に関して立場の調整を行った。両首脳とも、同プロジェクトは何よりも安全保障上の脅威であると評価しており、同プロジェクトへ今後も変わらず抵抗していくことを確認した。
両首脳はまた、エネルギー分野において、天然ガスの代替的供給手段の調整をはじめ、両国の協力プロジェクトに注意を向けた。
また、ゼレンシキー大統領は、ドゥダ大統領に対して、ウクライナ東部の治安情勢の展開について報告した。
ゼレンシキー大統領は、新型コロナウイルス感染症の困難な拡散状況における移動の自由確保の問題を提起し、ウクライナ国民がポーランドへ入国する際に追加的制限が設けられないことへの期待を表明した。
両首脳はその他、相互訪問や、ポーランドによるウクライナ独立承認・外交関係樹立30周年といった2国関係の記念行事の開催に合意した。
加えて両首脳は、ポーランド・ベラルーシ間国境にて生じている複雑な状況についても意見を交換した。ゼレンシキー大統領は、ウクライナ・ベラルーシ国境の治安情勢と国境にて採られている方策について報告した。
これに先立ち、ポーランド・ベラルーシ国境では、8月から移民危機が続いている。ポーランド政権は、ベラルーシ政権がポーランドや欧州連合(EU)に対する敵対的なハイブリッド攻撃を仕掛ける一環で、移民圧力をわざと生み出しているとして、ベラルーシを非難している。
8日、ポーランド・ベラルーシ国境のベラルーシ側に約1000人の移民の大型集団が到着し、ポーランド側へ違法に入国するべく、国境に設置されている鉄条網を破壊しようとしていた。鉄条網は一部破壊され、ポーランドの治安機関は、移民に対して催涙ガスを使用した。
同日、ヤクブ・クモフ・ポーランド大統領府長官は、ツイッター・アカウントにて、ドゥダ大統領がゼレンシキー大統領はじめ、ベラルーシと接する国や地域の国々の首脳と協議を行なっているとし、「深刻な見解の相違はない。誰もがルカシェンコが何をしているか目にしている」と書き込んだ。
ポーランド政権は、政府危機対策本部や国家安全保障局の会合を開催している。