露外務省、露外相と仏・独外相のやりとりを公開 クレーバ宇外相がコメント

露外務省、露外相と仏・独外相のやりとりを公開 クレーバ宇外相がコメント

ウクルインフォルム
17日、ロシア連邦外務省は、ロシアがノルマンディ・フォーマット(独仏宇露)外相級会合を破綻させたとする断罪を否定するためとして、ラヴロフ露外相、マース独外相及びル・ドリアン仏外相の書簡でのやりとりを公開した。

ロシア外務省ウェブサイトに書簡が公開された

ロシア外務省は、ロシアによるノルマンディ・フォーマット外相級会合開催へに向けたロシアの立場、役割、アプローチが歪められている、と主張し、憶測を避けるために、露仏独3国の間で交わされた外交文書を公開することを決めたと発表している。

露外務省により公開されたファイルの中には、10月29日付けのラヴロフ露外相からマース独外相とル・ドリアン仏外相にあてた書簡が、11月に開催が予定されていたノルマンディ・フォーマット外相級会談結論声明のロシア案とともに公開されている。同ファイルには、さらに独と仏の11月4日付の共同返答が公開されている。

返答にて、独仏外相は、「ミンスク諸合意は、全ての紛争当事者が完全な形で履行しなければならない」と強調している。その際、両国外相は、ロシアの結論声明案は多くの点で同意できないと伝えている。例えば、「『ウクライナ国内』紛争だとか、欧州安全保障協力機構(OSCE)と並んで三者コンタクト・グループにてロシアに仲介の役割があるとかいう表現についてである。さらに、ロシアの伝統的提案である、『キーウ(キエフ)とドネツィクとルハンシクの間の直接対話の調整』や、OSCEウクライナ特別監視団(SMM)がウクライナ全土でマンデートを遂行しなければならないことの言及がないことである(編集注:これらの点に同意できないの意)」と書かれている。

代わりに、両国外相は、両国が用意した議題を提案している。その第1条項は、「停戦体制安定化と2020年7月22日付『停戦体制強化方策』履行の厳格な監視」となっている。さらに、ノルマンディ外相級会談の結論文書としての「結論合意案」が提案されている。

これに対して、ラヴロフ露外相は再返答にて、11月6日に、独仏の返答に対して落胆を表明しており、改めてロシアの見方を表明した上で、それを11月11日にパリでノルマンディ外相級会談を開催することを拒否する口実としている。

このロシア外務省の外交やりとりの公開につき、クレーバ外相は18日、オンライン記者会見時に、ロシアはノルマンディ・フォーマットを殺そうとしているとコメントした。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

クレーバ外相は、「ノルマンディ・フォーマットで行われている外交やりとりの公開については、皮肉な形で何かしらの冗談を言ったり小馬鹿にしたくもあるが、しかし、実際にはそこに良いことは何もない。ロシアは、その行動で、ノルマンディ・フォーマットを殺そうとしており、ロシアは同フォーマットの発展に関心がないことを示し、自らに残された信頼を弱めているのだ」と発言した。

外相は、ウクライナ、ドイツ、フランスの外相は「ロシアにノルマンディ・フォーマットを他人の手で破壊させるような贅沢はプレゼントしない」ことで同意したと発言した。外相は、「私たちは、ロシアを協議プロセス、その紛争解決の外交努力に関与させるよう、仕事をしていく。その公開によって、外交官すらもロシアを信頼できなくなっていることは、言うまでもなく、その作業を追加的に複雑にするものだ。しかし、私たちは、作業を続ける。なぜなら、ウクライナは、平和、真の解決、安全に関心があるからだ」と強調した。

外相はさらに、ロシアの最近の行動の観点から、ノルマンディ・フォーマットの未来について、外交プロセスの唯一の大体は軍事プロセスだとコメントし、「ウクライナは、ドイツとフランスとともに、ミンスク諸合意履行の道を進むべき、ノルマンディ・フォーマットをさらに機能させる道を進むべきだと主張し続けていく」と発言した。

これに先立ち、10月11日、メルケル独首相とマクロン仏大統領は、ゼレンシキー・ウクライナ大統領とプーチン露大統領と別々にビデオ電話会談を実施。これを受け、仏大統領府(エリゼ宮殿)は、ロシア・ウクライナ間武力紛争解決協議を行う独仏宇露4国からなるノルマンディ・フォーマットの外相級会談の近い将来の開催につき合意に至ったことを発表していた。しかし、ウクライナ、ドイツ、フランスは、ロシアの立場によって同会合が開催できていないと表明している。


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