「露はウクライナに関し米国と対話チャンネルを開く用意がある」=露外相
ラヴロフ氏がストックホルムにおけるブリンケン米国務長官との会談前に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
同氏は、「私たちにはウクライナ危機解決のために努力を集結させることに関心があることを強調する。米国の同僚は、ノルマンディ・フォーマットを破壊せずに、(トランプ)前政権時にあった個別対話チャンネル(編集注:ヴォルカー(当時)米ウクライナ問題特別代表とスルコフ(当時)露大統領補佐官間の対話チャンネル)を回復させることで、支援をしたいと繰り返し述べていた。私たちはそれへの準備がある」と発言した。
また同氏は、ブリンケン氏がOSCE外相理事会会合にて述べていた、『ミンスク諸合意にてロシア連邦が履行しなければならない項目』について、本人から説明を聞きたいと発言した。同氏は、「解説を待ち望んでいる。その解説で、米国がウクライナの情勢解決についてどのようなアプローチを取るつもりなのかについて理解できることを期待している」と発言した。
さらに同氏は、NATOの更なる東方への拡大はロシアの安全保障上の根元的利益に差し障ると発言し、「皆が欧州における、特にロシア・ウクライナ間国境における、緊張の集中について話している。プーチン露大統領が強調したように、私たちは、私たちは一切の紛争を望んでいない。私たちの北大西洋条約機構(NATO)のパートナーたちは、NATO加盟を望むいかなる国に対して、加盟可能か否かについて、指示を出す権利は誰にもないと話している。それについて、各国は自らの安全保障上の合法的利益を保障する手段を選ぶ権利があるとする国際法の条項を持ち出している。OSCEやロシア・NATO評議会で繰り返し表明された安全保障の不可分性の原則についても忘れないでいよう。誰も、自らの安全保障を他社の安全保障によって強化することはできない。NATOの更なる東方への移動は、私たちの安全保障上の根元的利益に確実に抵触することになるのだ」と発言した。
これに先立ち、11月30日、ストルテンベルグNATO事務総長は、ウクライナが将来NATOに加盟するという2008年のNATO加盟国の決定の有効性を改めて確認し、ロシアにはそれを拒否する権利はないと強調していた。
また、今年6月14日にも、ブリュッセルにて開催されたNATO首脳会談にて、首脳たちは、2008年NATOブカレスト首脳会談の決定である、ウクライナとジョージアが将来NATO加盟国になるという決定を再確認している。
12月1日、プーチン露大統領は、北大西洋条約機構(NATO)が更なる東方への拡大の可能性を排除することの法的保証に合意するための協議の開始を提案した。
同日、クレーバ宇外相は1日、ウクライナがNATOに接近することをロシアは妨害することはできないし、ロシアによるウクライナNATO加盟に関する提案はいかなるものも不当であると指摘している。