バイデン米大統領、プーチン露大統領と会談 「強力な経済等方策」につき警告
米ホワイトハウス広報室が会談結果を公表した。
発表には、「バイデン大統領は、米国と欧州の同盟国により、ウクライナを囲むロシア軍部隊の増強に関する深い懸念を表明し、また軍事激化が生じた場合に米国と同盟国が強力な経済的及びその他の方策によって返答することを明確に理解させた」と書かれている。
さらに、発表によれば、バイデン大統領は、ウクライナの主権と領土一体性への支持を確認した上で、ロシアに対して、「沈静化と外交への回帰」を要請した。
両大統領は、それぞれのチームにフォローアップを行うよう支持を出した。また、ホワイトハウスは、米国が同盟国・パートナー国と緊密な調整の中でフォローアップを行っていくとも伝えている。
さらに、両大統領は、米露戦略的安定対話や、ランサムウェアに関する対話、イラン(核問題)などの地域問題についても協議を行った。
.@POTUS held a secure video call with President Putin of Russia today to discuss a range of topics in the U.S.-Russia relationship, including our concerns about Russian military activities on the border with Ukraine, cyber, and regional issues. pic.twitter.com/VKdjJhwnhe
— The White House (@WhiteHouse) December 7, 2021
なお、同オンライン会談は、2時間にわたり行われた。同会談の後、バイデン米大統領は、ゼレンシキー・ウクライナ大統領を含め、欧州の同盟国と会談結果について協議を行う予定。
これに先立ち、レズニコウ・ウクライナ国防相は、ロシア軍の侵攻の可能性があるのは1月末であり、現在ロシア軍部隊兵力9万3200人が国境沿いや被占領地に集結していると発表していた。また、米ワシントンポストは、米情報機関の情報として、現在集結している露軍兵力は約7万と評価しつつ、1月にはこれが約17万5000人、大隊戦術群100個により侵攻が行われる可能性があると報じた。他方で、ロシア政権は、そのような侵攻計画を否定しており、ウクライナの武装を認めているとして欧米諸国を非難している。
なお、6日、ウクライナのゼレンシキー大統領は、ブリンケン米国務長官と電話会談を行っている。その際、ゼレンシキー大統領は、平和的情勢解決プロセスには代替がないことを強調した他、ブリンケン米国務長官に対して、国境沿いの状況を報告した。また、双方は、7日の米露首脳会談後にゼレンシキー大統領とバイデン米大統領が電話会談を行うことで合意している。また、バイデン米大統領は6日、英国、イタリア、ドイツ、フランスの首脳とも本件につき電話会談を行い、立場を調整していた。