米露、1月10日にウクライナ情勢・NATO関連協議を実施の意向=報道
「アメリカの声」放送が米国国家安全保障会議(NSC)内関係者の発言を報じた。
報道には、「米国は、1月10日に安全保障戦略対話プラットフォームへのロシアの参加を期待している。加えて、私たちが理解するところでは、ロシア連邦とNATOは1月12日にNATOロシア理事会会合を開催する意向であり、また1月13日には欧州安全保障協力機構(OSCE)常設理事会会合が開催される予定だ」と発言した。
関係者は、バイデン米大統領のウクライナ関連のアプローチは、抑止と外交を統合したものだとし、「私たちはNATOとして、ロシアがウクライナに侵攻を始めた場合に被る結果に関して一致している。しかし、私たちはまた、ロシアとの原則的外交に参加する準備に関しても一致している」と強調した。
また、米露協議では、両国代表者がウクライナを巡る治安情勢と欧州におけるNATOの活動について協議することが予想されているという。
同人物は、「私たちが協議の席につく際、ロシアは自らの懸念をテーブルに置く可能性があるが、私たちもまた、ロシアの活動に関する自分たちの懸念をテーブルに置く。私たちは、『ウクライナを含め、私たちの同盟国・パートナー国抜きで同盟国・パートナー国については何も(編集注:決めない)』という原則を維持していく。進展を達成し得る分野と見解が異なる分野があるだろう。外交とはそういうものだ」と発言した。
これに先立ち、プーチン露大統領は、12月23日の大型記者会見の際、来年初頭に、「米国のパートナーたち」との安全保障に関する協議が開催されることを期待できると発言していた。
またドンフリード米国務次官補は21日、来年1月にロシアとの協議開催の可能性を指摘していた。その際、ドンフリード氏は、米国は、2国間の戦略的安定性対話、NATOロシア理事会、OSCEの3つのフォーマットにおける協議開催の可能性を検討していると伝えていた。
その他、ブリンケン米国務長官は21日、米政権は現在米露首脳会談を予定していないと述べ、同時に、首脳会談の前には、一定の外交的進展や、ロシアによる情勢沈静化、ウクライナからの露軍部隊の撤退が達成されなければならないと述べていた。