パートナーたちはウクライナに圧力をかけるべきでないことを理解している=クレーバ宇外相
クレーバ外相がRBCウクライナ通信へのインタビュー時に発言した。
クレーバ氏は、「何か『執拗にお願いする』、あるいは、ウクライナの国益に適わないことに関して圧力をかけるといったオプションは、そもそも机上にない。つまり、それは議題から除外されているのだ。パートナーたちは、そのようなことは努めるべきでないことを理解しているのだ」と発言した。
また同氏は、現在ウクライナは国際政治の積極的な主体、参加者となっていると発言し、「私たちはしばしば、自らの見方、自らの立場を、文字通り押し付けることもある。また、ロシアも現在自らこの状況に入り込んでいる。なぜなら、ロシアは、類似のエスカレーション抜きには、ウクライナを破壊することができないからであり、その他の手段が機能していないからである。ウクライナからパートナーからのサポートを奪うことができないために、ロシアは『賭け金』を上げざるを得なくっているのだ」と指摘した。
記者から、ロシアによる米国・NATOに対する「安全保障」要求を巡る一連の出来事において、ウクライナの立場はどのようなものかと質問されると、クレーバ外相は、米国のドンフリード国務次官補がモスクワを訪問する前にキーウ(キエフ)を訪れ、さらにモスクワで要求の書かれた文書を受け取った後には最初にウクライナ政権とその内容について協議を行ったことを喚起した。クレーバ氏は、「それもまた回答である。さらに、私たちは、そういうやりとりの中で、単に話を聞いているだけではない。私たちは、自らの立場を伝え、(編集注:ロシア発の要求の中で)これとそれとあれは初めからうまくいかないと強調しているのである」と発言した。
同氏は、ウクライナが主張している立場の例として、ウクライナ・北大西洋条約機構(NATO)関係について、ロシアに何らかの役割を与えることは絶対に不可能であることを挙げた。
これに先立ち、ロシア連邦外務省は17日、ロシアと米国、及び、ロシアと北大西洋条約機構(NATO)の間の合意文書案を公開していた。同案には、ウクライナのNATO非加盟要求が含まれている。
ウクライナ外務省は、ロシア連邦外務省の要求に関して、ロシアがエスカレーションを止め、自らが始めたウクライナ東部の国家間紛争を止めることが、大陸における最善の安全の保証となると指摘している。
また、ドイツ政府は、ロシア連邦による安全保障要求につき、独仏宇露4国からなるロシア・ウクライナ紛争解決協議フォーマット「ノルマンディ・フォーマット」にて協議することも可能だとの考えを示している。
20日、サキ米大統領報道官は、NATOとウクライナの関係は、ウクライナとNATOの30の同盟国のみが定めるべきものだと改めてコメントしている。
28日、トラス英外相は、ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長と電話会談を行い、「侵攻はロシアにとって深刻な代償をもたらすこと、あらゆる対話はウクライナの主権を完全に尊重た上で行われなければならないこと」で一致したと伝えている。