駐英ウクライナ大使、発言訂正 「ウクライナはNATO加盟で妥協しない」
14日、プリスタイコ大使がニュースサイト「欧州プラウダ」へコメントした。
プリスタイコ氏は、「私たちはいま、さまざまなインタビューで、NATO(編集注:加盟方針)は憲法にすら記載されており、現在何の変更もないこと、他方で現在私たちはNATOのメンバーではないので、NATOには期待できないことを説明している」と発言した。
同氏はまた、現在戦争を回避するために、ウクライナは妥協の準備はあるとしつつ、「しかし、妥協はNATO関連分野にあるのではなく、ミンスク諸合意などにあるのだ。NATOに関しては、現在、私たちは方針を維持しているが、しかし今この瞬間を生き延びるために、他の案も模索しなければならなくなっている」と発言した。
プリスタイコ大使は、この発言により、英BBCラジオ5ライブ出演時の、「どうしようもない状況になった場合には、ウクライナがNATO加盟方針を断念する可能性はある」という発言を訂正したことになる。
その他、ウクライナ外務省のニコレンコ報道官は、本件につき、ウクルインフォルムへのコメントにて、「言うまでもなく、平和とウクライナ国民の命の防衛のために、ウクライナは、諸国や国際機関とあらゆる対話フォーマットに向かう準備がある。同時に、プリスタイコ大使は、インタビューの際に、NATO加盟展望はウクライナ憲法に記載されているが、ウクライナは現在NATO加盟国でもその他の安全保障連合のメンバーでもないという、傾聴に値する発言をしている。私たちの国にとって重要なことは、安全保障問題なのだ」と指摘した。
同氏は、最善の安全保障はNATOにウクライナが今すぐ受け入れられることだとしつつ、「しかし、ウクライナへの脅威は目下、目の前にあることである。そのため、保証問題への回答の模索は、根源的で緊急の課題である。ただし、いかなる解決策もウクライナ憲法に反して採択されてはならない」と強調した。
また、ウクライナのステファニシナ欧州・欧州大西洋統合担当副首相は、本件につき、ツイッター・アカウントにて、「ウクライナ・ネイションは、自らを民主的で欧州的なネイションとして強化し、欧州統合とEU・NATO加盟国としての繁栄を促進するという自らの選択を行った。それは私たちのアイデンティティの一部であり、私たちの憲法の一部である。本件に関して、『柔軟性』というのは、私たち側からの案にはならない」と発言した。