ゼレンシキー宇大統領、G7首脳に防空システム提供・対露制裁を要請

ゼレンシキー宇大統領、G7首脳に防空システム提供・対露制裁を要請

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ウクライナのゼレンシキー大統領は11日、G7首脳に対して、ロシアのウクライナ市民への攻撃や偽「住民投票」やウクライナ領「併合」の試みを喚起し、ウクライナの防空システム強化への支援や対露制裁の強化などを要請した。

ゼレンシキー宇大統領が同日開催のG7緊急ビデオ会議の際の自身のスピーチ動画をフェイスブック・アカウントに掲載した(記事内の強調は編集部によるもの)。

ゼレンシキー氏は、まずウクライナへの防衛支援につき、「今、ロシアのテロ、偽『住民投票』、私たちの領土の『併合』の試みに対応しながら、私たちは、テロ国家のあらゆるチャンスをなくすべく、『平和の公式』を実現することができる。(その公式の)最初の項目は防衛支援である。それは、ウクライナのための『空の盾』のことだ。それが私たちの『平和の公式』の要素であり、安全の保証の一部である。ウクライナが十分な数の現代的で効果的な防空システムを受け取れば、ロシアのテロの重要要素であるミサイル攻撃は止められる」と発言した。

その際同氏は、ショルツ独首相が独製防空システム「アイリスティー(IRIS-T)」の提供を急いでいること、バイデン米大統領が最新のミサイル防衛・防空システムを提供する決定を下したことにつき謝意を伝え、さらにウクライナの防空システムの確保支援を行っている他の首脳に対しても感謝の言葉を述べた。

さらに同氏は、バイデン氏に対して「(米国から)中・長距離システムも得られると信じている」とも発言した。

同氏は、明日12日がウクライナ防衛支援コンタクトグループ会合(「ラムシュタイン会議」)であることを喚起し、ウクライナには十分な数の防空システムのミサイルが提供されることが重要だと強調した。

同時に同氏は、マクロン仏大統領とドラギ伊首相に対しては、地対空ミサイルシステムSAMP/Tの提供を強く期待していると発言した。

次に、ゼレンシキー氏は、対露制裁に関しては、「ロシアはエネルギー分野、私たちの国のエネルギー安定性を攻撃しているのだから、制裁によってロシアのエネルギー分野を封鎖し、ロシアの石油や天然ガスの貿易からの収入の安定性を破壊せねばならない。ロシアからの石油とガスへの強力な価格上限(の設定)が必要だ。テロ国家の収入はゼロであるべきだ」と強調した。

ゼレンシキー氏はまた、そのような行為こそがテロ国家に平和や、戦争の不利益について考えさせることになり、結果として平和を近付けることができるのだと指摘した。

同氏は、ロシアが新たなエスカレーションの段階を始めたのだから、新しい強力な制裁パッケージが必要だと強調した。

また、ゼレンシキー氏は、プーチン露大統領は最後通牒を用いて会話をするのであり、プーチン氏とは一切の対話は不可能だと発言した。

同氏は、「明白な事実を認めなければならない。それは、未来のないロシアの現首脳とは、対話はあり得ないというものだ。彼は、自分で対話を捨てた。私たちが何年もあらゆる和平合意努力をしてきたのにもかかわらずだ! 彼は、最後通牒によって話をしており、テロこそが彼の世界と他者に対する姿勢だ。ロシアの攻撃、あらゆる殺人、あらゆる民間人への虐待、国際法の侮辱が行われた後では、そのテロの首領との間のあらゆる展望を絶たなければ、社会はあなた方のことを理解しないであろう」と強調した。

さらに同氏は、ロシア側と対話が可能となるのは、国連憲章、人間性の基本的原則、ウクライナの領土一体性を認める新しい首脳が現れた時か、あるいは、主要なテロリスト(編集注:プーチン露大統領)がテロにて重要な決定に影響を及ぼすことができなくなるような「別の構成」においてのみであることを、世界の皆が認識すべきだ発言した。

そして同氏は、「今は、1人の人間が平和を妨害している。その人間はモスクワにいる」と発言した。

同時に同氏は、プーチン氏がテロのみを信じていることで、外交のための可能性が存在しない内は、ウクライナは防衛支援が必要だと指摘した。

さらに同氏は、G7首脳に対して、ウクライナのための「安全の保証」案である「キーウ安全保障盟約」に加わるよう呼びかけた。

その他、ゼレンシキー氏は、ベラルーシの問題について提起した。

ゼレンシキー氏は、「ある国について注意を向けたい。ベラルーシ領は、すでにウクライナに対する攻撃のために利用されている。現在、私たちはより大きな脅威を目にしている。ロシアは、あたかも私たちがベラルーシを攻撃する準備をしているかのような挑発でもって、ベラルーシを直接この戦争に引きずり込もうとしている。間接的には、ロシアはすでにベラルーシを引きずり込んでいる。同国は、(ベラルーシの戦争への)直接参加を望んでいるのだ」と発言した。

加えて同氏は、ウクライナはこれまでも今も、ベラルーシに対する軍事方策は計画していないと明言し、ウクライナ人が関心があるのは、自国の領土一体性の回復だけだと発言した。

同時に、「しかし、その挑発を完全に排除するため、ルカシェンコから聞かれるそのナラティブを取り除くため、あらゆる脅威に関する予測すらも取り除くため、私たちは、解決策を提案する。それは、ウクライナ・ベラルーシ国境に、治安状況の監視を行う国際監視団を展開する可能性だ。フォーマットは外交官が作れば良い」と強調し、G7のレベルでそのイニシアティブを支持するよう呼びかけた。


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