ウクライナ外務省、露大統領の宇領4州での「いわゆる戒厳令」は無効と指摘
外務省ウェブサイトに声明が掲載された。
声明には、「ロシア連邦によるいわゆる戒厳令の発令は、ロシアの占領に抵抗するルハンシク州、ドネツィク州、ザポリッジャ州、ヘルソン州の住民の抵抗を抑えつけることを目的としている。ロシアの大規模なプロパガンダによっても、ロシアによるウクライナ領『併合』の努力の失敗を隠すことはできていない」と書かれている。
外務省は、プーチン市の大統領令は無効であり、ウクライナ国家と国民にとって、そして国際社会にとって、何らの法的効力も発生させるものではないと伝えた。同時に外務省は、そのような行為はロシア首脳陣のウクライナ国家・国民に対するさらなる犯罪の事例であると指摘した。
同時に外務省は、「クレムリン政権の断末魔とは無関係に、ウクライナは占領された領土を解放し、人々を救い続けていく」と強調した。
また声明では、ロシア占領政権がいわゆる「戒厳令」の名前を借りて、現地住民の基本的人権すら剥奪しており、略奪合法化計画や、強制的追放、いわゆる「動員」を行おうとしていることを強く非難するよう、国際パートナーに呼びかけられている。また、外務省は、ウクライナへできるだけ早く最新の防空システムを提供するよう要請した。
また、ウクライナのダニーロウ国家安全保障国防会議(NSDC)書記は19日、ツイッター・アカウントにて、プーチン露大統領の発令した占領下ウクライナ領での「戒厳令」はウクライナ国民の大規模な追放への準備だろうと書き込んだ。
ダニーロウ氏は、プーチンの戒厳令は、「占領した地域の民族構成を変えるために」行われる、ウクライナ国民を寂れた地域へと大規模に追放する準備だと強調した。そして、「それは国連によって裁かれるべき犯罪である。その犯罪はすでにクリミアで犯されたが、まだ罰されていないままだ」と強調した。
また、ポドリャク・ウクライナ大統領府長官顧問は同日、ツイッター・アカウントにて、ロシアによる被占領地での戒厳令施行は「ウクライナ国民の資産の略奪や収奪の偽の合法化」とみなすべきだとし、「ウクライナにとってはそれによって何も変わらない。私たちは、自らの領土を解放し、脱占領化する」と強調した。