バイデン米大統領、ウクライナ・ロシア間譲歩の可能性につき「それはウクライナ人次第だ」
バイデン米大統領が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ウクライナ政府がロシアへの譲歩へ向かう余地を見ているかとの質問に対して、バイデン氏は、「いいえ、見ていない。それはウクライナ人次第だ」と答えた上で、「ウクライナ抜きにウクライナについては何も(編集注:決めない)」( “Nothing about Ukraine without Ukraine”)とのこれまでの原則を繰り返した。
また同氏は、ロシア軍がヘルソンを撤退した後に、双方が、冬季に何を行うか、あるいは譲歩するかを決めていくことになると発言した。
同氏はさらに、ロシア戦争について、インドネシアで開催されるG20首脳会談で各国首脳と協議するつもりだと述べた。
同氏は、「私はG20へ向かうつもりだ。私は、プーチン大統領がそこへ行かないだろうと聞いたが、他の首脳は出席するだろう。(中略)私たちには、今後の行動はどのようなものがあり得るか、見てみる可能性がある」と発言した。
同氏はまた、ウクライナへの支援はずっと提供され続けていくとし、「それが私の期待だ」と発言した。マッカーシー共和党議員が、ウクライナに「白紙委任状」を与えることを批判していたことについては、バイデン氏は「私たちはウクライナに白紙委任状など与えていない」と指摘した。
同氏はその際、米国は「第三次世界大戦へと引き込まれないために」ウクライナの空を封鎖しなかったし、600マイル以上の飛距離のハイマース用ミサイルも提供していないとし、「私は、彼らがロシア領を爆撃するのは望んでいない」と発言した。
同時に同氏は、「しかし、私たちは彼らに自衛のためのあらゆる賢い手段は提供するだろうか? ええ(提供する)。私たちは、彼らが自衛でき、第二次世界大戦後に生じた、プーチンからウクライナ領に対する最も醜い侵略に対応できるということの確信を得たいと思っている。非常に多くのことが懸かっているのだ」と強調した。
その上で同氏は、もし共和党の大半が「ウクライナの合法的な防衛の必要に対して資金供与をしない」と言い出したら、「非常に驚くだろう」と発言した。
写真:ポリティコ