ウクライナ保安庁、モスクワ聖庁系ウクライナ正教会関係者への制裁を説明
ウクルインフォルム
ウクライナ保安庁(SBU)は3日、ウクライナ正教会(モスクワ聖庁系)関係者に対して発動された制裁の対象者リストと制裁内容を公表した。
SBU広報室が伝えた。
制裁は、SBUが提案し、国家安全保障国防会議(NSDC)が決定し、ゼレンシキー宇大統領が確定したもの。
対象者となったのは、ウクライナ正教会(モスクワ聖庁系)代表者あるいは同教会と密接な繋がりのある以下の10名。
・ヴァディム・ノヴィンシキー(聖職者、ビジネスマン)
・ペトロ・レビジ(ヴィシュホロド・チョルノービリ府主教、キーウ・ペチェルシク大修道院聖職者)
・ロスティスラウ・シヴェツ(シンフェローポリ・クリミア府主教)
・ヴォロディーミル・ウドヴェンコ(フェオドシヤ・ケルチ府主教)
・ヴヤチェスラウ・オパネセンコ(主教)
・オレクサンドル・オウシャンニコウ(主教)
・コスチャンティン・チェルニショウ(主教)
・オレクサンドル・タラノウ(大主教)
・オレフ・イヴァノウ(元イジューム・クプヤンシク府主教)
・オレクシー・マスレニコウ(元ロムニ・ブリン府主教)
また、この内大半は、現在被占領地あるいは国外に滞在しているという。
SBUは、これら人物の制裁対象となった理由は、自身の管区のロシア正教会への統合の提案や、占領政権との協力への同意、親露ナラティブの宣伝、ロシアの対ウクライナ軍事侵略の正当化だと説明した。
制裁内容は、5年間発動されるものであり、資産凍結、商取引制限、ウクライナ国外への資産持ち出し制限などが該当するという。また、褒賞類は全て剥奪され、新規土地の所有や国家資産・知的財産権の獲得は禁止されるという。
これ位先立ち、ゼレンシキー宇大統領は、12月1日付で宗教団体関係者に対する制裁を発動する大統領令に署名していた。