日本の技術でキーウからクリミアへの「勝利の鉄道」を=ウクライナ有識者
訪日した有識者グループによる東京都内の日本記者クラブでの会見時にホプコー氏が発言した。
ホプコー氏は、今回日本を訪問したのは、日本が2023年、G7の議長国を務め、国連安全保障理事会でも非常任理事国を務めているからだと伝えつつ、「今年こそ、ウクライナの勝利を実現することができると考えている。戦争が終わり、私たちが勝つことができれば、安定がもたらされ、今後の新たな戦争の発生を予防することができる」と強調した。
さらに同氏は、ウクライナの勝利は「欧州大陸にとってのみ重要なのではなく、インド太平洋地域にとっても非常に重要な意味を持つ」とし、権威主義的な国から攻撃を予防することが重要だとの見方を示した。また、ウクライナの勝利とは、1991年時点の国際的に勝利人された国境内での領土の回復であると同時に、ロシアの責任を追及して、正義を実現することだと説明した。
その他、同氏は、今回広島を訪れたと述べ、同市を訪れたのは今回3回目であり、日本国民による原爆についての経験は一定程度理解しているつもりだと述べた。また、今回広島への移動の際に、新幹線で移動したところ、4時間で到着したことを指摘しつつ、「東京と広島の830キロという距離は、キーウからだとクリミアのシンフェローポリまでと同じ距離だ」と述べた上で、いずれ勝利の後の復興の際には、日本の技術を導入して、キーウとクリミアの間に「勝利の鉄道」を走らせたい、勝利の鉄道でクリミアへ向かいたいと思っていると発言した。
また、ヘトマンチューク新欧州センター所長は、勝利には武器の提供が必要だが日本の法的制限も理解しており、日本が他の分野の支援でリーダーシップを発揮することを心から期待していると発言した。また同氏は、今年の広島G7首脳会談時のに、またゼレンシキー宇大統領が訪日することも望んでいると発言した。
その他、同日会見を行ったメンバーにて構成される市民団体「国際ウクライナ勝利センター」は、ツイッター・アカウントにて、メンバーが広島訪問時に撮影した動画を公開した。
ホプコー氏は、動画にて、広島平和記念資料館を訪れたと述べ、世界は核兵器使用の過ちを学ぶ必要があり、侵略者の意図を止めるべきだと発言した。
同センターのメンバーのハルーシュカ氏は、日本の人々はウクライナの人々のことを誰よりもよく理解するはずだと思っていると述べ、なぜならロシアはウクライナのことを核・原子力で脅しているからだと指摘した。そして、だからこそ、ウクライナにとっては、日本政府がリーダーシップをとってプーチンの「核の脅し」に対するレッドラインを引くことが大切だとの見方を示した。
写真:国際ウクライナ勝利センター(ツイッター)