ゼレンシキー宇大統領、ハーベック独副首相と露軍に占領されていたウクライナ北部訪問
ゼレンシキー大統領は、脱占領1周年に際して、チェルニヒウ州ヤヒドネ村を訪れた。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、ロシア軍人によって住民が約1か月にわたり閉じ込められていたヤヒドネ村の地下室を訪れ、また閉じ込められていた住民とも対話を行った。
同氏はまた、「地元住民は、大人も子供もここで拷問を受けた。私は、生き残ってくれたこと、私たちの軍人を待っていてくれたこと、世界に対して、ロシア連邦、ロシア軍人、ロシアの首脳陣、彼らの大統領がもたらした悲劇について話すことができることにつき、彼らにとても感謝している」と発言した。
さらに同氏は、ヤヒドネ村の地元住民は、苦難、拷問、非人間的扱いを経験させられたとし、「占領が始まるまで約400人がヤヒドネに暮らしていたが、その内約370人がこの地下に入れられていたのだ」と説明した。
加えて同氏は、「ここに、私たちとともに私たちのパートナーが来てくれ、全てを見ていることが非常に重要だ。理解をし、ウクライナを支援するためには、それら地下室で何が起きたのかを見ることが非常に重要だ」と発言した。その際ゼレンシキー氏は、ヤヒドネ村の住民が1年前に被占領下で経験したのと同じことをプーチン露大統領も経験することを願うと述べた。同氏は、「1つだけ付け加えられる。私は、それら全て(編集注:拷問や非人間的扱い)をロシア大統領に祈願できる。残りの人生を地下で、トイレの代わりにバケツで、過ごすことをだ」と発言した。
また、大統領府発表によれば、ゼレンシキー氏とハーベック氏は、チェルニヒウ州の軍病院を訪問した。
ゼレンシキー氏は、病院で軍人や医療関係者に叙勲を行ったという。
発表によれば、さらにゼレンシキー氏とハーベック氏は、チェルニヒウ州にて、二者会談を行った他、デスナ川の橋の復旧作業を視察した。
大統領府は、その橋は、2022年3月23日に、ロシアの空爆で破壊されたものであり、現在チェルニヒウ市への移動は臨時のポンツーン橋が利用されていると伝えた。
ゼレンシキー氏は、ハーベック氏に同橋の復旧につき伝えた上で、ドイツ政府に対して、同地域の橋インフラの復旧への財政支援の可能性を検討するよう提案したという。