ゼレンシキー宇大統領、米国の機密情報「流出」について報道で知ったと発言

ゼレンシキー宇大統領、米国の機密情報「流出」について報道で知ったと発言

ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は、米国の機密情報だとされるものの大規模流出に関して、ホワイトハウスとは一切話していないと発言した。同時に同氏は、本件は米国にとってもウクライナにとっても有害なものだと思うと述べた。

ゼレンシキー大統領が米ワシントンポスト紙へのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、他の多くの人と同じように、本件については報道で知ったとし、「その前には、私はホワイトハウスからも米国防省からも情報を得ていなかった。私たちにはそのような情報はなかった。私個人のところにはなかった」と述べ、「それは間違いなく、悪い話だ」と補足した。

同氏はまた、本件はウクライナのにも米国にも有益なものではないと発言した。記者が、その「流出」がウクライナ米国間の信頼がぎくしゃくしなかったかと尋ねると、ゼレンシキー氏は、「私は、私たちの国をリスクには晒せない」とコメントした。

加えて同氏は、「私は、私が率直に話すことができることであれば、率直に話す。しかし、大きなリスクがあるのだ。もし、それが私の対プーチン戦争であり、私たちが2人で戦場にいるのであれば、私は皆に、私の考えていることを話しただろう。しかし、ここでの話は少し違うのだ。私たち皆に責任がある」と強調した。

その他ワシントンポストは、ゼレンシキー氏が米国で公開された情報が自身に問題をもたらすのは今回に限ったことではないともコメントしたと伝えた。その際ゼレンシキー氏は、「それ(流出)が(情報)操作なのか、事故なのかは知らないし、そもそもなぜ私がそれを知らなければいけないのだ? そのような情報の動きがあろうと、私は国家を、他のことでなく、脱占領に向けて準備させねばならない。それが私の課題だ。トランプ氏と私の会話がどのように現れたか覚えているだろうか? それは印刷されたのだ。正直に言うと、私はそれにも許可は出していなかった」と発言した。

「情報流出」問題について、ゼレンシキー氏は、それは「テレビのショー」だと思うと述べ、それは誰かにとっては興味があるものかもしれないが、しかし最終的には重要な時にロシアを助けるものとなっていると指摘した。

ワシントンポストによれば、流出した機密情報とされるものの中には、キーウ防空の脆弱な点や、どの旅団が反転攻勢に向けて準備しているかについての情報が含まれていたという。

ゼレンシキー氏は、「あるところでは誇張で、あるところではスキャンダルだ」としつつ、「私たちの敵に何らかの形で事前に伝えられているものは全て、間違いなく私たちにとって不利である。私は、有利なものは何も見ていない」と述べた。さらに同氏は、「人々は、それは誰にとって有益か、と私に尋ねている。私の返事は非常にシンプルである。『私には誰にとって有益なのかを明らかにする時間はない』というものだ。私は、誰にとってそれが有益でないかは見ている」と発言した。

同時にワシントンポストは、ゼレンシキー氏が流出情報の真偽については認めることも否定することもせず、それが機微であるかどうかについても答えなかったと伝えた。

その際同氏は、「もし私があなたに、それが機微であると答えたら、それは本当の文書が存在することを意味することになる。頼むから、私で遊ぶのは止めてくれ。私は、戦争中の国の大統領なのだ」と強調した。

なお、ワシントンポストは、ブリンケン米国務長官は4月のクレーバ宇外相との電話会談の際に、情報流出問題について協議したと伝えている。

写真:大統領府


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