ウクライナ外務省、ロシア戦勝記念日式典への複数首脳の出席を「ウクライナへの非友好的行為」と批判
ウクルインフォルム
ウクライナ外務省は、9日にロシア首都モスクワで開催された対独戦勝記念日式典に中央アジアとコーカサスの国々の首脳が出席したことにつき、非倫理的かつウクライナに対する非友好的な行為であり、ウクライナ国民の軽視だと批判した。
ウクライナ外務省が声明を発出した。
声明によれば、ウクライナは、アルメニアの首相、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの大統領が5月9日のモスクワの赤の広場における式典に出席したことに注意を向けたという。
外務省は、同式典でロシア大統領であり国際指名手配を受けているプーチン容疑者が、ウクライナ国民殺害やウクライナの自治体の破壊、ウクライナ児童の連れ去り、占領したウクライナ領住民への弾圧を正当化する発言をしていたと指摘した。また、9日未明には、ウクライナに対して25弾、内15弾はキーウに対して巡航ミサイルが発射されたとし、それはさらなる死と破壊をウクライナの大地にもたらすことを目的としていたと伝えている。
さらに外務省は、モスクワの式典では、2014年から続く対ウクライナ侵略戦争に参加し続けているロシアの軍事兵器が投入されたと強調した。
その上で外務省は、「私たちは、第二次世界大戦以降欧州にて未曾有の規模の戦争を起こすと豪語する戦争犯罪者と並んで前述の外国首脳が公式行事へ参加したことを、非倫理的かつウクライナに対する非友好的行動、並びに自らの生き残りと自由をかけて戦っているウクライナの人々の軽視とみなす」と伝えた。
同時に、外務省は、中央アジアとコーカサスの人々が78年前にナチズムへの勝利に貢献したことを喚起しつつ、同時にモスクワで行われているのはナチズムの勝利の偉業とは無関係のもの偽の見世物であるとも指摘している。
なお、5月9日、モスクワの赤の広場で、恒例の軍事パレードが実施された。今回のパレードは、例年より短いものとなり、戦車は博物館用のT-34のみが1両投入されていた。