スナク英首相、複数年の対ウクライナ財政支援を発表

スナク英首相がロンドンでのウクライナ復興会議の開催時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

スナク氏は、「私は今日、ウクライナへの複数年の経済支援を発表できることを誇りに思う。今後３年間で、私たちは総額３０億ドルの信用保証を提供する」と発言した。

さらに同氏は、英宇二国間の技術・才能を促進したり、グリーンエネルギーの支援などの方策開始を発表した。とりわけ同氏は、ウクライナへの投資誘致のために、イニシアティブ「ウクライナ・ビジネス・コンパクト」が開始されるとし、これにより民間セクターがウクライナの復興・復旧の支援を示せるようになるとし、すでに３８か国４００以上、時価総額４兆９０００億米ドル以上の企業がすでに同イニシアティブに参加していると伝えた。

また同氏は、戦争リスクからの保険を扱うロンドン枠組プログラムの開始を伝え、これがウクライナへの投資への保険を与え、投資家に安心を与える上で「甚大な前進となる」と説明した。

加えて同氏は、「ロシアは自らが引き起こした破壊の賠償をせねばならない」と強調し、「そのため、私たちは同盟国と共に、ロシアの資産の合法的な利用の手段を分析している。月曜には、私たちは、ロシアが（賠償金を）支払わない限り、制裁を維持し続けることを可能とする新しい法律を公開した」と説明した。

同氏は、ウクライナ東部のマルインカやマリウポリの例から、「ロシアに制圧はできない、ロシアは壊す試みを続けていく」ことが明白となっていると指摘した。そして、「彼らは同じことをウクライナ経済にも行いたがっている。そして挑戦の規模は現実的だ。戦争は、昨年ウクライナのＧＤＰを２９％減少させた」と伝えた。

また同氏は、ウクライナの人々は攻撃を受ける脅威の中でも生き続け、ビジネスを行い続けており、ゼレンシキー大統領の政権は「よりオープンとなり、透明となり、投資を受ける準備ができるようになるために、改革遂行の覚悟で満ちている」と強調した。

同氏は、ロシアの全面戦争前には「ウクライナ経済は甚大な投資の可能性だった」と述べ、「ウクライナは欧州の穀倉地帯であり、毎月何百万トンの食料と穀物を輸出していた。同国は、鉄鉱石と鉄鋼の５大輸出国の１つであり、再生可能エネルギー、水素、電気自動車を推進するエネルギー分野のリーダーであり、PayPalやWhatsAppのような名前を生み出し、ハイテク分野に革命を起こしてきたスタートアップ企業の国である」と伝えた。

同時に同氏は、実際にはこの可能性は今もウクライナにあるとし、「本当のところでは、戦争は、どれだけ多くのことをウクライナが提案できるかを証明したのである」と強調した。

その他同氏は、英国は同盟国と共に、ウクライナの戦争における勝利までウクライナの防衛と反転攻勢を支え続けるとし、「この戦争に彼らが勝利するのに必要だけずっと私たちはウクライナとともにあり続ける」と発言した。

なお、２１日、ロンドンにて２日間にわたるウクライナの復興と改革をテーマとする「ウクライナ改革会議」（ＵＲＣ２３）が始まった。