パートナー国はクリミア抜きで和平協議はあり得ないことを理解すべき=ウクライナ外務次官
ウクルインフォルム
ウクライナのジェパル(ジャパロヴァ)外務第一次官は19日、クリミア・プラットフォームを通じて、クリミアの返還なくして和平協議はあり得ない、という明確な理解がパートナー国の間に生まれなければならないと発言した。
ジェパル外務第一次官が、クリミア・プラットフォーム「専門家ネットワーク・フォーラム」の開会式の演説で発表した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ジェパル氏は、クリミア・プラットフォームは60以上の国・国際機関を「クリミア脱占領」という1つの戦略的課題とともにまとめるものだと喚起した。そして同氏は、クリミア・プラットフォームは当初(2021年)、政治・外交手段として始まったが、2022年2月24日のロシアの全面侵攻後は、その戦術的意味は変化したと指摘した。
そして同氏は、「以前がクリミアのテーマを国際議題に戻すことを目的に据えていたとしたら、現在の目的は、クリミア抜きでは協議はあり得ない、ウクライナにおける平和はクリミア抜きではあり得ないということにつき、私たちのパートナーの間に完全に明確な理解を形成することである」と発言した。
その際同氏は、現在ウクライナに対しては「別の色々なフォーマットも使おう、様々な国が色々な文書を作っている」というような様々な提案が行われていると指摘しつつも、「しかし、ウクライナの立場は完全に明確なのだ。ゼレンシキー大統領の『平和の公式』があり、ゼレンシキー大統領がリーダーシップを発揮する『クリミア・プラットフォーム』がある。そこで彼は、『クリミアはウクライナの不可分の領土』であり、クリミア抜きには一切の協議はないこと、どのような合意もあり得ないというシグナルを明確に出しているのだ」と強調した。
なお、同日、ジェパル外務第一次官は、8月23日、ウクライナが主導する「クリミア・プラットフォーム」の第3回首脳会合が開催されると発表していた。今回は、脱占領後のクリミアの未来や黒海地域の安全保障にも焦点が当てられるという。