ゼレンシキー宇大統領、カザフスタン、モルドバ、バルト諸国がロシアの軍事侵攻の危険に晒されていると指摘
ゼレンシキー大統領がイタリアのRAI1局の番組へのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、「モルドバへの軍事侵攻については、私は、それはロシア連邦の目的の一つである可能性があると思っている。私は、危険に晒されているのは、モルドバとバルト諸国と、あとカザフスタンもだと思っている」と発言した。
また同氏は、モルドバに関してはロシアにはすでに侵攻と政権を交代させる計画があったが、その計画は阻止されたと指摘した。
その際同氏は、「私は皆に、私たちの情報機関からロシアの計画をモルドバに渡したことを喚起したい。私たちは同様にその他の私たちのパートナー国とも共有した。モルドバは、工作情報グループの行動への対策を取っていた。彼らは、モルドバで政権を奪いたがっていたし、迅速にそれを実行したがっていた。幸いなことだが、私は私たちの情報機関がよく活動したことに感謝している」と発言した。
さらに同氏は、モルドバは対策を取り、ロシアによる迅速な政権転覆を阻止したと指摘した。
これに先立ち、モルドバのサンドゥ大統領は2023年10月、同年8月に死亡したロシアの傭兵集団「ヴァグネル」の創始者イェフゲニー・プリゴジン氏が、2023年初頭にモルドバで政権転覆を企図していたと発言していた。
2023年2月には、サンドゥ大統領は、ロシアがモルドバにて、野党抗議者を利用し、軍事的訓練を受けた人物を関与させる形で政権転覆を計画していると発言していた。
また、サンドゥ氏のこの発言に数日先立ち、ゼレンシキー宇大統領がブリュッセルでの欧州理事会の会合の際のスピーチで、ウクライナの情報機関が「ロシアの詳細なモルドバ政治情勢不安定化計画を入手することに成功した」ことをサンドゥ・モルドバ大統領に伝えたと発言していた。
2023年3月、ルーマニアの調査報道サイト「ライズ・プロジェクト」とロシア語プロジェクト「ドシエ」が、ロシアで作成された「対モルドバ影響力戦略」の分析報告を公開していた。
写真:大統領府