ゼレンシキー宇大統領、ロシアと協議を行う条件に言及
ゼレンシキー大統領が16日に公開された公共放送「ウクライナ・ラジオ」へのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、「ウクライナとロシアの間の協議は、ウクライナがロシアと一対一でないこと、ウクライナが強くなることという条件の下で可能だ。殺人者と単に協議するということが可能とでも? 私たちがプーチンと話す場合、私たちは、今のように強化されていない条件下では、それは、最初からウクライナにとって不利である。それは、公正な平和に関するものではない。いうまでもなく、弱い状況では、その協議で行うことは何もないのだ」と発言した。
同時に同氏は、トランプ米次期大統領の立場は非常に重要であり、「米国のウクライナに対する気持ちが非常に重要だ」と指摘した。
さらに同氏は、「彼らは今、ウクライナの側にいる。それが重要だ…。米国は、ロシアが侵略者であるという点で、ウクライナ支援の立場を維持すべきだ。その地位は、維持されるべきである。それは、最初から、あらゆる協議の場における非常に重要な項目の1つである。それはまた私たちの勝利計画の要素でなければならない」と強調した。
その他同氏は、プーチン氏にとっては、ウクライナの降伏的な条件で合意することが有利であるとし、それを看過してはならないと指摘した。
その際同氏は、「彼にとっては、(編集注:協議の席に)つくことにはメリットがあるが、合意することにはメリットがない。彼にとっては、私たちの側からの何らかの降伏的な条件で合意することにはメリットがあるが、しかし、誰も彼にそのようなことはさせないのだ」と発言した。
そして同氏は、プーチンは平和を全く望んでいないが、しかし、それは彼が他国の首脳との協議の席に着くことも望んでいないことは意味しないとし、「なぜなら、それは彼にとって、戦争当初から築かれている政治的孤立の打破となるからだ。そして、彼にとってそれはメリットがある。座って話しつつ、合意はしないことにだ」と説明した。
記者から、トランプ米次期大統領がウクライナに対して、ロシアとの協議に参加するよう要求を突きつけなかったか、と質問されると、ゼレンシキー氏は、「私たちは独立国家だ。そして、私たちはこの戦争の間、私たちの人々も、私個人も、米国、トランプ氏、バイデン氏、欧州の首脳との協議の際に、『座って聞け』というレトリックが私たちには通用しないことを証明してきたのだ」と発言した。
同時に同氏は、トランプ政権になれば、「戦争はより早く終わる」だろうと予想した。同氏は、「私たちにとっては、公正な平和が非常に重要だ。押し付けられた不公正のために最善の人々を失ったという感覚を抱かないためにだ。戦争は終わるが、しかし確定的な日付はない。もちろん、今ホワイトハウスを率いるチームの政策では、戦争はより早く終わるだろう。それが彼らのアプローチであり、彼らの自分たちの社会に対する約束であり、彼らにとってもそれが非常に重要なのだ」と発言した。
写真:大統領府