ウクルインフォルム通信、編集基準を更新
ウクルインフォルムの編集基準は、「ウクライナ・ジャーナリズム倫理規定」に基づいている。ウクライナ・ジャーナリズム倫理規定は、ウクライナ記者組合が採択したもの。同規定は、とりわけ、記者活動の不可分の要素である言論・表現の自由、個人のプライバシー尊重、政権や創設者の利益ではなく社会に奉仕することなどを定めている。
ウクルインフォルムの編集基準では、同社の活動原則として以下のものが強調されている。
・意見、見解、信条の自由な表明
・ウクライナ外交政策の一般目標、国際基準、ウクライナの条約上の義務との一致
・国家機関、地方自治体、幹部・役人、政党、企業、機関、組織、個人からの編集方針の独立
・ジャーナリズムの最高専門性基準
等。
従業員の活動における最重要の価値は、憲法で定められた国民の権利、自由、義務、法の下の平等の遵守、あらゆる形態の人種、宗教、政治的差別の否定、言論の自由の確保、能力、職業倫理と普遍的倫理基準の遵守、ウクライナの市民社会の発展、ウクライナの民主国家としての発展、などである。
また通信社内には、社内の複数編集部の代表者から構成される基準遵守組織が作られている。
オレクシー・マツーカ・ウクルインフォルム総裁は、「私たちの課題は、迅速かつ客観的に社会に情報を伝えることだ。新しい専門基準は、ウクルインフォルムのコンテンツの質の改善に役立つ。その課題を履行すべく、私たちの記者は明確な基準ガイドラインに従い、それを遵守しなければならない。私たちは、読者、視聴者とより積極的に対話をしたいと思っている。強調したいが、良質なコンテンツのみが、ウクルインフォルムを世界の一流通信社のレベルに押し上げられることを可能とする。私たちの目的は、東欧地域のリーダーになることだ。私たちのニュース、写真、動画といった情報商品が求められ、メディア市場でさらなる需要が生じることを望んでいる。私たちは、新しいクライアントのグループを誘致できるように、質の向上に向けた活動を行っていく」と発言した。
なお、ウクルインフォルムは、ウクライナ唯一の国営通信社で、文化・情報政策省の傘下にある。ウクライナ語、英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ポーランド語、日本語で毎日、約500本のニュース・分析記事、約200本のオリジナルの写真を発行している。国内最大の地域・海外支局網を有している。
ウクルインフォルムは、二者間協定に基づき、国外の多くの通信社と協力している。ウクルインフォルムは、ウクライナで唯一、欧州通信社連盟のメンバーであり、また黒海沿岸国国営通信社教会のメンバーでもある。
ウクルインフォルムは、市民団体「マス情報研究所」の報告にて、専門的報道基準遵守調査で95%以上という最高水準のオンライン報道機関リスト「ホワイトリスト」に加えられている。