45%のウクライナ人、「トランプ氏勝利で平和が近づく」=世論調査
キーウ国際社会学研究所が2024年12月2日から17日にかけて実施した世論調査結果を発表した。
発表には、「約半数となる45%がトランプ氏の勝利が平和を近づけると考えている。その内15%が平和がはるかに近くなると考えており、残りの30%が少しだけ近づくと思っている」と書かれている。
同時に、反対に平和が遠ざかると答えたのは14%だったという(「はるかに遠ざかる」5%、「少し遠ざかる」9%」)。残りの40%は、「何も変わらない」あるいは回答困難と答えたという。
別の設問では、7%の回答者だけが、平和がウクライナにとって完全に公正なものとなり得ると回答。11%は、平和はウクライナにとって完全に不公正なものになると回答した。同時に、研究所は、「大半のウクライナ人がこの2つの極端な意見の間にいる。問題、ウクライナの要件がより多くの満たされるのか、反対にロシアの要件がより多く満たされるのか、という割合にある」と指摘している。
同設問では、23%の回答者が、平和はウクライナにとって「どちらかといえば/完全に」公正なものになると考えており、31%の回答者が、平和はウクライナにとって「どちらかといえば/完全に」不公正なものになると回答した。
29%の回答者は、ウクライナの要件の履行とロシアへの譲歩のどちらが多くなるかは答えるのが困難だと回答した。
18%は、概して回答困難だと答えた。
今回の世論調査「全ウクライナ世論調査『オムニブス』」は、キーウ国際社会学研究所が2024年12月2日から17日にかけてCATI方式で実施したもの。今回は、研究所の意向で、定期的に尋ねている設問に加えて、トランプ氏の勝利への受け止め方に関する設問が足された。ウクライナ政府がコントロールしているウクライナ全ての地域の住民985人に対して実施。対象は、18歳以上の成人のウクライナ国民で、質問の際に、ウクライナ国内の政府コントロール地域に居住している者。
理論的誤差は最大で±4.1%だと書かれている。また研究所は、戦争という条件下では上述の理論的誤差の他に、一定の体系的な偏差が加わるとしつつ、同時に、今回の調査はそれでも高い代表性が維持されており、世論の理想的な分析を可能にするものだとの見方を伝えている。
写真:Tom Williams/CQ Roll Call