ギリシャ総領事、マリウポリの惨状をゲルニカやアレッポと比較

3月15日までマリウポリにいた、マノリス・アンドルラキス・ギリシャ総領事は、自らがマリウポリで見たようなことを、今後誰も決して見ることがないことを望むと発言した。

ウクライナの戦略コミュニケーション・情報安全保障センターがフェイスブック・アカウントにて伝えた。また、アンドルラキス総領事への発言は、ロイター通信も報じている

センターは、アンドルラキス総領事は、マリウポリに最近まで残り、数十人のギリシャ国民や同市のギリシャ系住民の支援をしていたが、3月15日にマリウポリを離れ、20日にアテネに到着したと伝えた。

アンドルラキス氏は、「私は、自分が見たことは、今後誰も決して見ることがないことを望んでいる」と発言した。

さらに同氏は、「マリウポリは、戦争によって完全に破壊された、ゲルニカ、コヴェントリー、アレッポ、グロズヌイ、レニングラードといった町のリストに加わる」と指摘した。

ロイター報道では、同氏はまた、全てのインフラが破壊され、全てが爆撃され、電気も水も通信もないと伝え、人々がコントロールできないまま攻撃を受けており、私たちは停戦のために声を一つにすべきだと述べた。

なお、現在、ロシア侵略軍がウクライナ東部マリウポリを包囲し続けており、これにより同氏の人道状況が著しく悪化している。ウクライナ側が激しく抵抗する中で、ロシア軍は民間施設を爆撃し、民間人に多くの被害を出しており、また民間人避難のための人道回廊の開設を妨害している。マリウポリ市議会は、3月14日時点で同市の民間人死者数は2357人に上ると発表している。

ウクライナのアレストヴィチ大統領府長官顧問は18日、現時点でロシア軍による東部マリウポリ市の包囲を解除することは不可能だとし、ウクライナ政権は政治・外交的手段の作業をしていると発言した。

写真:Stringer, Anadolu Agency