ウクライナ軍情報機関トップ、露領でのIl76墜落につき「何が起きたかにつき、どちらも明確に答えられていない」

ウクライナ国防省傘下情報総局のブダーノウ局長は27日、24日のロシア領ベルゴロド州での軍用輸送機Il76墜落につき、ウクライナ側もロシア側も、何が起きたのか確実に答えられていないと指摘した。

ブダーノウ情報総局局長がテレビ番組「統一ニュース」出演時に発言した。

ブダーノウ氏は、「残念ながら、いずれの側も何が起きたのかにつき完全には答えられていないと言わざるを得ない。ロシアの立場は明白であり、あらゆる点でウクライナを断罪するというものだが、その際その立場にとっていくつかの分からない点がある。それは何よりも、彼らが死体の散らばった平原を見せなかったことである。ウクライナを最大限非難するためには見せるはずだろうが、しかし、それすら見せなかったのだ。つまり、状況はいまだによく分からないままだ」と発言した。

これに先立ち、24日、ロシアの複数のテレグラム・チャンネルが、露ベルゴロド州で、装備品や兵員の輸送に使用されているIl76が墜落したと伝えていた。ロシアの報道機関は当初、機内には63名の人物が乗っていたが、全員が死亡したと報じていた。

ウクライナ情報総局は、1月24日には、ウクライナとロシアの間で捕虜の交換が行われるはずだったが、行われなかったと発表した。ロシア側は、Il76にはウクライナ捕虜を移送していたので、それが撃墜されたせいだと主張している。情報総局は、現時点で、同機に誰が乗っていたか、何人乗っていたかということにつき、正確かつ完全な情報を有していないと伝えている。

ゼレンシキー大統領は、本件のあらゆる状況の解明が必要だとし、同状況の国際捜査を主張していくと発言した。

写真:情報総局