ウクライナ海軍報道官、ケルチ橋はいずれ破壊されると明言

ウクライナのプレテンチューク海軍報道官は15日、ロシアが自国領と占領するウクライナ領クリミアとの間に違法に建設したケルチ橋(通称:クリミア橋)はいずれ破壊されると述べ、問題は破壊がどの程度になるかだけだと発言した。

プレテンチューク報道官がテレビ番組「統一ニュース」出演時に発言した。

プレテンチューク氏は、「私たちは、それについては何度も率直に話してきたし、私たちのウクライナ大統領も、私たちのクリミアへ続くその違法建造物は破壊されねばならないと述べてきた。そして、ある日、あなた方は、橋が使用不能となったというニュースを再び聞くことだろう。問題は、その破損がどの程度となるかである。当然ながら、私たちは、それが以降存在しなくなるためにあらゆることを行っていく。ロシア人にとっては、その橋は現在、むしろ象徴的な性格を帯びているかもしれない。(編集注:過去の攻撃で同橋が)破損して以降、それを軍事的兵站のためには現在はもう実質的には使っていない。そこにはクリミアへと続く電力網が残っている。しかし、橋はおおむね、違法にウクライナ領クリミアを訪れる一般のロシア人によって利用されている」と発言した。

また同氏は、ロシア首脳陣はそのため、代替として露ロストフ・ナ・ドヌーとクリミアを陸路で繋ぐ、鉄道網の建設を決定したとし、なぜなら彼らは、ケルチ橋がいずれ機能しなくなることを知っているからだと指摘した。

記者から、ロシア側がクリミアへと繋がる水中トンネルを建設する意図について質問されると、プレテンチューク氏は、それが建設される可能性は小さいと答えた。

同氏は、「その件に関して確認できるような行動(の情報)は一切なく、それは単に複雑なプロジェクトというだけでなく、実現可能性の小さいプロジェクトである」と述べた。

なお、ゼレンシキー大統領は、昨年7月、ロシアが違法に建設したケルチ橋は無力化されねばならないと発言している

英紙ガーディアンは今月、ウクライナ国防省情報総局がケルチ橋に対して3回目の攻撃を準備していると報じた

写真:MAXAR