ロシア軍、クプヤンシク方面へ戦力を集結=ウクライナ防衛戦力
ウクライナのヴォロシン作戦戦略部隊集団「ホルティツャ」報道官は3日、ロシア軍はウクライナ東部のクプヤンシク方面へと兵力と兵器を集結させているが、現時点では敵に非常な動きは見られないとも指摘した。
ヴォロシン報道官がテレビ番組「統一ニュース」出演時に発言した。
ヴォロシン氏は、「占領軍は兵員、弾薬、軍用機材をクプヤンシク方面へ集結させているが、しかし、敵の非常な活動は見られない。ロシア軍は、近隣方面でのような活発な襲撃行動は行っていない」と伝えた。
また同氏は、衝突ライン沿いの自治体では榴弾砲と迫撃砲の砲撃と空中偵察が確認されていると指摘した。
そして同氏は、「敵の行動が物語っているのは、敵がクプヤンシク市と近隣の村を制圧する意図を捨てていないということだ。私たちの防衛戦力もまた、その方面、とりわけセンキウカのある地区にて、自らの戦術的状況を改善しているところだ」と伝えた。
加えて同氏は、ドネツィク州チャシウ・ヤルの領域内にはロシア軍は侵入していないと述べた。その際同氏は、「敵は、チャシウ・ヤルへ圧力をかける試みを断念しておらず、一定の期限を守ろうとしている。防衛戦力は、状況をコントロールしている。敵軍は同市の中にはおらず、敵は市の境界線を越えていない」と強調した。
さらに同氏は、ロシア軍はチャシウ・ヤル制圧を目的として、ボフダニウカ町、イヴァニウシケ町を通じて、同市の側面に回り込もうとしており、両町へと積極的に襲撃を仕掛けていると伝えた。
そして同氏は、その方面では敵は戦力再編を終えつつあり、ビロホリウカ近郊では追加の襲撃班が配備されているとと述べた。
同氏はまた、敵襲撃班はクリシチーウカとアンドリーウカ近辺を移動しているとし、敵はそこでイヴァニウシケ近辺へと襲撃を行う計画だと説明した。
加えて同氏は、ロシア軍はチャシウ・ヤル近郊で榴弾砲を積極的に使用していると述べ、同氏はロシア軍は次の襲撃の波の基盤を準備しているのだろうとの見方を示した。
同方面では、過去24時間で、82回の迫撃砲・榴弾砲砲撃があり、今朝にはすでに29回の砲撃が確認されたという。
同方面では、兵站ルートのコントロールを巡る戦闘が続いているとのこと。
同氏は、「侵略軍は、焦土化によって、私たちの小隊拠点とチャシウ・ヤル市自体を壊滅しようとしている。しかし、私たちの戦士は敵を食い止めており、その方面の状況を安定化させている」と補足した。