EU、モンゴルにプーチン容疑者の逮捕義務を喚起
欧州委員会のマスラリ報道官は2日、ロシアの首脳プーチン氏がモンゴルを訪問すると発表されていることにつき、欧州連合(EU)は国際刑事裁判所(ICC)の決定を支持しているとし、モンゴルに対して、ローマ規程締約国のICC決定、具体的にはプーチン氏の逮捕状の履行義務を喚起した。
マスラリ報道官がブリュッセルでの記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
マスラリ氏は、「私たちはプーチン氏のモンゴルへの次の訪問に関する報道を見た。モンゴルは、他のどの国と同様、自らの利益に基づいて国家間関係を発展させる権利を有する。と同時に、ICCが一時的被占領下ウクライナ領からロシアへと数千のウクライナ児童の犯罪的追放・引き渡しによるプーチン逮捕状がある。モンゴルは、2002年以降ICCローマ規程締約国であり、関連の法的義務がある」と指摘した。
また同氏は、EUがすでにプーチン訪問に関する懸念とICC決定支持の立場を表明してきたことを喚起した。その際同氏は、その立場はモンゴルのEU代表部からモンゴル政権へとすでに伝えられていると述べた。
そして同氏は、「当然ながら、EUは、ICC検察官がウクライナで行っている捜査を支持しているし、私たちは、それに参加する全ての国に完全な強力を要請している」と伝えた。
なお、ロシアの首脳プーチン氏は、9月3日にモンゴルを訪問する予定。ICCは、モンゴルはICCの要求を履行する義務があることを喚起している。
2023年3月、ICCは、プーチン氏の逮捕状を発付している。
ICCの赤根智子所長は、2024年3月の共同通信のインタビュー時に逮捕状を出したプーチン露大統領につき、刑事責任を決して逃れることはできないとの認識を示している。