スタニツャ・ルハンシカの兵力等引き離しが終了=OSCE特別監視団

ウクライナ東部ルハンシク州スタニツャ・ルハンシカにおける兵力等引き離しが終了した。

30日、欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)がスポット・レポートを公開した。

レポートには、「スタニツャ・ルハンシカ引き離し地域における引き離し完了における報告を受け取った」と書かれている。

SMMは、6月26日に、兵力等引き離しプロセスが開始され、ウクライナ軍人員と武装集団構成員が兵器とともに最前線の地点を去り、引き離しラインから出たことを確認したと伝えている。

これに続き、「その後の数日間、SMMは、ウクライナ軍と武装集団が引き離し地域内のその他の地点を離れたことを確認した。監視員は、引き離し地域内においてウクライナ軍が前線防衛施設の解体作業と地雷除去作業を開始したこと、また武装集団構成員が引き離し地域において小屋を解体し、複数のコンクリート・ブロックを除去し、引き離し地域の外に新しい通過検問インフラの設置を始めたことを確認した」と書かれている。

6月29日には、SMMは、ウクライナ外務省から口上書を受け取ったとあり、同口上書にはウクライナ軍がスタニツャ・ルハンシカの引き離し地域における兵力等引き離しを完了されたことが書かれているとのこと。

また、6月30日には、SMMは、ルハンシク州非政府コントロール地域の武装集団からも書簡を受け取り、同書簡により、武装集団側も引き離しを完了したことを伝えたとある。

SMMのレポートには、「現時点で、引き離し地域の情勢は平穏であり安定している」と書かれている。SMMは、引き続き情勢を監視していくことを伝えた。

なお、今回の「兵力等引き離し」は、2016年に、ウクライナ・OSCE・ロシアからなる三者コンタクト・グループ(TCG)が武装集団代表者を交えた協議の際に、ドンバス地方の3地点における双方の同時兵力等(人員・兵器・機器)の撤収開始に合意していたもの。撤収の合意がなされた3地点は、ペトリウシケ、ゾロテー、スタニツャ・ルハンシカ。ペトリウシケとゾロテーでは撤収が行われたが、スタニツャ・ルハンシカでは約3年間撤収が実現していなかった。

スタニツャ・ルハンシカにおける兵力等引き離しは、6月26日に開始された。