ウクライナは欧州の複数の国と防空システムにつき肯定的な協議を実施した=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は15日、ウクライナは防空システム供与に関して欧州の複数の国と追加的な協議を行ったとしつつ、ウクライナの空を完全に塞ぐためには米国の同意が必要だと発言した。

ゼレンシキー大統領が記者会見時に発言した

ゼレンシキー氏は、「私は、今回の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でウクライナは、手に入れることのできる最大限を手に入れたと思っている。確かに、私は(編集注:できることなら)システム『パトリオット』を25基得たい。しかし、それはNATOへの質問ではないのだ。なぜなら、NATO加盟国の中で同意を与えるのは米国であり、欧州諸国は私たちに与えられるだけのものを与えたのだ。追加のシステムを供与できるかもしれない国が数か国残っている。私が得られるものは全部得たと述べている理由は、それら複数の国との間ですらも協議を行ったからであり、その協議が肯定的なものだったからだ。私は、最終的決定がない内は、何かを話したいとは思わない。しかし、防空のニーズを完全に満たすことは、米国抜きでは不可能だ。なぜなら、必要な数のシステムがあるのは米国だけだからだ」と発言した。

また同氏は、軍人の見立てでは、ウクライナの空を完全に塞ぐためには、25基の「パトリオット」が必要だと繰り返しつつ、「私があなた方に、あといくつ必要かを述べてしまえば、私たちにすでにいくつあるかがわかってしまう」と発言した。

同時に同氏は、ウクライナが必要なのは「パトリオット」だけではないとし、「防空は総合的に機能している。『パトリオット』1基では機能しない。それはその総合システムにおいて最も主要なもの、最も強力なものではある。なぜなら、他のものは弾道ミサイルに対応していないからだ」とコメントした。

その他同氏は、NATO首脳会議の際にウクライナはNATO加盟の完全な招待を受けることができなかったとし、それはウクライナが戦時下にあるからだと指摘した。

その際同氏は、「ポピュリズム抜きで、おしゃべり抜きで言う。ウクライナは、NATOへの招待、NATO加盟を戦争が終わり次第すぐ、速やかに受け取る」と強調した。