ウクライナは領土問題について「現実的な議論をすべき」=マクロン仏大統領
フランスのマクロン大統領は、米国は議論の性格を変えて、ロシアを交渉のテーブルに着かせる支援をすべきであり、ウクライナは領土問題に関して現実的な議論をすべきだとの見方を示した。
マクロン大統領がエリゼ宮殿での大使会議の際にウクライナ情勢と欧州のコミットメントについて話している際に言及した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
マクロン氏は、「ウクライナ人は領土問題について現実的な議論を行うべきだし、彼らだけがそれを行うことができる」と発言した。
また同氏は、フランスが昨年12月パリでトランプ米次期大統領とゼレンシキー宇大統領の最初の意見交換をアレンジしたことを喚起した。
そして同氏は、「それにより、その挑戦に関係する全てのこと、現場での紛争の現実、疑いなく、最初に想定していたよりも時間が少しかかる回答を提示することの必要性がわかったのだ。本質的には、米国は、状況の性格を変更し、ロシアを交渉のテーブルに着くよう説得する上で私たちを支援しなければならない」と強調した。
さらに同氏は、欧州の人々は安全の保証を構築せねばならないとし、その保証が新たな地政学的現実における主要な責任となると発言した。
同氏はまた、かかっているのは国際秩序に対する信頼なのであり、西側が戦争への疲れから、譲歩に同意した場合には、その秩序は破壊されてしまうのだと指摘した。
その上で同氏は、「私は、時々疲れが広まっていることを知っている。ウクライナへの支援の疲れがあり、善意を崩す疑念があり、それらが私たちの支援の規模や意義を疑念に晒している。しかしながら、かかっているのは国際安全保障であり、かかっているのは抑制の効かない修正主義と帝国主義なのだ。もし私たちがその国(編集注:ロシア)に国際的に認められた国境を見直すことを許し、それに対応しなければ、国際法は踏み躙(にじ)られることになり、それは私たちにとって高くつくことになる。それはただ、あらゆることへの信頼が破綻することを意味してしまうのだ」と強調した。
写真:ゲッティ