ウクライナがNATOへ招待される場合、被占領地がロシア領として認められることはない=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)へ招待された場合、現在一時的に占領されている領土がロシア領として認められることはないと述べた。また同氏は、NATOはウクライナがコントロールしている地域なら活動することが可能だと発言した。
ウクライナのゼレンシキー大統領が米国のレックス・フリードマンとのインタビューの際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「法的に、NATOへの招待状がウクライナに対して出される。そして、私たちは、全てのウクライナ領を(編集注:ロシア領として)認めない。しかし、NATOはウクライナがコントロールしている場所で活動できる。そのことについては合意することができる。私は確信している。そう、それは私たちにとって大きな成功ではないが、しかし、私たちが外交的な戦争終結手段を見る際には、それが第一のことである。第二のことは、武器パッケージだ」と述べ、より強力な対露制裁やそれらの問題における米国と欧州連合(EU)の団結も同様に重要だと補足した。
同氏はまた、ロシアをエネルギー市場から排除することは、米国経済を強化しつつ、同時にロシアを弱めるものであるとし、ロシアはリソースなしでは戦争を継続できなくなると指摘した。
そして同氏は、「市場からロシアのエネルギーがなくなることは、あらゆる賢明な人々の利益だと思っている。彼(編集注:トランプ氏)がそれを閉ざすべきで、それで終わりだ。それは普通のことだ。米国の石油、米国の天然ガスがある。良いことだろう? そして世界にとって、その方が安価だし、それは米国にとっての資金となる。私は、彼は満足するだろうと思う。大統領もあなたの国の国民も幸せになる。決断はあなた方に委ねられている」と発言した。
フリードマン氏が、和平協議の際にロシアはどのような保証を得るべきかと質問すると、ゼレンシキー氏は、何よりまず事実を把握することが必要だと述べ、「質問する。どこで戦争は起きているのだ? どこで戦争は始まったのだ? 私たちの大地、私たちの領土で国際法が侵害され、私たちの国の主権が侵害され、民間人が、何万人もの私たちの人が殺され、何千人もの人が拘束されているのだ。皆があなたにその話をするだろう」と答えた。
さらにゼレンシキー氏は、ウクライナのNATO加盟は、ロシアにとっての安全の保証にもなるとし、なぜならNATOは防衛の同盟だからだと説明し、「ウクライナのためのNATOの保証は、そもそもロシア人とっての安全の保証なのだ」と発言した。