「ロシア後の自由な民族フォーラム」東京会合開催 ロシアの脱帝国化と北方領土問題即時解決を目指す宣言採択

ロシア連邦のプーチン政権後における同国の分離独立を目指す勢力「ロシア後の自由な民族フォーラム」が1日、東京の衆議院第一会館で開催された。会合の結論文書として、ロシアの脱植民地化と脱帝国化、並びに北方領土問題即時解決を目指す「東京宣言」を採択した。

ロシア後の自由な民族フォーラムがテレグラム・チャンネルで採択された宣言全文を公開した。ウクルインフォルムによる全文の日本語訳、以下のとおり。

私たち、現在ロシア領内に暮らす異なる民族の代表者たちと、日本の政治家および市民社会の代表者たちは、ここに以下のことを宣言する。

1.私たちは、ロシア連邦の脱植民地化と脱帝国化、そしてロシア領に暮らす全ての民族の解放にコミットしている。私たちはそのために互いに協力し、日本の政治家や市民社会と協力していく。

2.私たちは、日本との最終的な和平と占領されている北方領土の問題の即時解決を求める。それが実現することなくして、ロシアの帝国主義が敗北することは決してない。

3.これらの目的を達成し、ロシア後の領土が民主主義となり、隣国への脅威とならないようにするために、私たちは、「日本・自由ユーラシア調整センター(FECCJ)」の設立に向けて努力していく。改革と民主化を支援したい人は誰でも、この国際組織に参加することができる。

(以上、訳終わり)

また、同宣言には、イナト・シェリプ・イチケリア・チェチェン共和国外相やウクライナ側で戦うロシア人部隊「ロシア自由軍団」の幹部で元ロシア国会議員のイリヤ・ポノマリョフなど、独立を目指す民族の代表者の他、日本からは、岡部芳彦神戸学院大教授、廣瀬陽子慶応義塾大教授、鈴木庸介衆議院議員(立憲)、和田有一朗衆議院議員(維新)、鈴木敦衆議院議員(国民)、石橋林太郎衆議院議員(自民)などが署名している。

なお、ロシア検事総局は今年3月17日、ロシア連邦の各地域の自立と同国からの離脱を求める「ロシア後の自由な民族フォーラム」を「望ましくない団体」に指定していた

「ロシア後の自由な民族フォーラム」は、公式ウェブサイトにて、同フォーラムの課題は「ロシアの再建と構造的変貌」だと主張している。フォーラム参加者は、「移行政権とプーチン後の独立国家政府の樹立に向けたアプローチ」を作成していると伝えている。フォーラム参加者には、チェチェン・イチケリヤ共和国の活動家であるアフメド・ザカエフ氏も含まれる。

同フォーラムは、2022年7月には、チェコ・プラハにて第2回会合を開催し、「ロシア脱植民地宣言」を採択していた

ウクライナ最高会議(国会)は2022年10月18日、チェチェン・イチケリア共和国をロシア連邦により一時的占領下にあると認定した上で、チェチェン民族に対するジェノサイドを非難する声明を採択している。

写真:ロシア後の自由な民族フォーラム(テレグラム)